米投資情報メディア「バロンズ」は、2025年8月22日にテスラ(TSLA)株の急騰について報じています。記事によれば、同日の株価上昇はテスラの新しい価格戦略よりも、ジャクソンホールでのパウエルFRB議長の発言が大きな要因となったと伝えています。
パウエル議長は労働市場の弱まりに言及し、9月の利下げを示唆しました。これを受けてS&P500やダウ工業株30種平均も揃って上昇し、テスラ株は5%以上の急伸となっています(米国東部夏時間13:00現在)。自動車産業にとって金利動向は販売に直結する要素であり、低金利は購入資金調達の負担を軽減するため、株価にポジティブな影響を与えたと考えられます。
サイバートラックの価格改定と「Luxeパッケージ」
記事では、テスラが高級モデル「Cyberbeast」の価格を引き上げ、11万4990ドルに設定したことも取り上げています。この新しい「Luxeパッケージ」には、自動運転ソフト「フルセルフドライビング(FSD)」や4年間のタイヤ・ホイール保証、無料のスーパーチャージングが含まれています。
ただし、サイバートラック全体の販売台数はテスラの売上に占める割合が小さく、株価急騰の主因ではありません。むしろ、自動運転技術の普及を意識した施策とみられます。
自動運転技術へのシフト
バロンズは、テスラが最近の戦略を自動運転技術に集中させている点を強調しています。2025年6月にはテキサス州オースティンで自動運転タクシーサービスを開始しており、CEOのイーロン・マスク氏も自動運転の進化が新たな成長ドライバーになると繰り返し発言しています。
一方で、低価格モデルの投入は遅れており、2025年前半の世界販売は前年同期比で13%減少しました。それでも過去12か月で株価は50%以上上昇しており、投資家は自動運転による将来的な収益拡大を重視していることがうかがえます。
まとめ
テスラ株の急騰はサイバートラックの価格改定よりも、利下げ観測を背景とした市場全体の上昇によるものです。とはいえ、自動運転技術に賭ける同社の姿勢は鮮明であり、長期的な成長戦略として投資家の注目を集め続けています。
*過去記事はこちら テスラ TSLA
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