米投資情報メディア「バロンズ」が2025年8月22日付の記事で、防衛関連株の強さについて報じています。2025年に入ってから防衛株は大きく上昇しており、世界的な地政学リスクの高まりと軍事支出の増加が背景にあるとされています。
特に注目されるのは、米国の国防予算が2026年度には1兆ドルを超える見込みであること、さらに欧州各国も長期的に防衛費を拡大する姿勢を示していることです。トランプ政権下での防衛分担強化の合意もあり、欧州の防衛支出は今後10年間で年率8〜9%の成長が見込まれています。
注目される12銘柄
記事によると、米調査会社22Vリサーチが50社以上の防衛関連株を調査した結果、特に技術的に強いとされる12銘柄が浮上しました。そのうち米国株は以下の9社です。
- GEエアロスペース(GE)
- RTX(RTX)
- ボーイング(BA)
- ジェネラル・ダイナミクス(GD)
- ノースロップ・グラマン(NOC)
- アクソン・エンタープライズ(AXON)
- L3ハリス・テクノロジーズ(LHX)
- カーティス・ライト(CW)
- BWXテクノロジーズ(BWXT)
さらに欧州からは、サフラン(フランス)、ロールス・ロイス(イギリス)、レオナルド(イタリア)が選ばれています。
投資家心理とアナリスト評価
記事では、ジェネラル・ダイナミクスとノースロップ・グラマンが「逆張り的な投資先」として紹介されています。両社とも市場平均を下回るアナリストの買い推奨比率ですが、直近の決算は堅調で、今後の成長余地が大きいとみられています。
例えば、ジェネラル・ダイナミクスは戦車から駆逐艦まで幅広い製品を提供しており、米国の造船拡大政策の恩恵を受ける可能性があります。一方、ノースロップ・グラマンはステルス爆撃機で知られていますが、新たに「ゴールデンドーム計画」と呼ばれるミサイル防衛構想の関連事業で有利な立場にあるとされています。
防衛株の展望
防衛株全体の強さは、地政学的な不確実性と各国の防衛費増加が組み合わさった結果といえます。特に米国と欧州の政策的な下支えは強固で、短期的な株価変動を超えた長期的な成長テーマとして投資家に注目されています。
今後は、株価がすでに大きく上昇したドローン関連銘柄(クラトス、防衛用アエロバイロンメントなど)の一部調整を経つつも、軍需産業全体の上昇トレンドは続くとみられています。
*過去記事「イスラエル・イラン情勢で防衛株に追い風!2025〜2027年で最も成長する15銘柄とは?」
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