防衛関連株マーキュリー・システムズが23%高、アナリストが目標株価大幅引き上げ

  • 2025年8月13日
  • 2025年8月13日
  • BS余話

米国防衛関連技術メーカーのマーキュリー・システムズ(MRCY)の株価が、8月12日の米国市場で前日比23%超の上昇となりました。背景には、アナリストによる異例の格上げと予想を上回る好決算があります。

異例の格上げと目標株価引き上げ

米証券会社レイモンド・ジェームズのアナリスト、ブライアン・ジェスアレ氏は、同社株の格付けを「アウトパフォーム」から「ストロング・バイ」に引き上げました。この格上げは、「買い」から「強い買い」への変更に相当し、やや珍しいケースです。同時に目標株価も従来の55ドルから80ドルへと大幅に引き上げられました。

ジェスアレ氏は、マーキュリーを特定の防衛プライム請負企業に依存しない、信頼性と安全性の高いコンピューティング技術の提供者と評価しています。これらの技術は空防衛、宇宙、レーダー、電子戦(EW)、サイバー分野など、世界的に予算拡大が続く分野で活用されていると述べています。

好調な決算と記録的な受注残

マーキュリー・システムズは8月11日に発表した2025会計年度第4四半期決算で、1株当たり利益(EPS)が47セント、売上高が2億7,310万ドルとなり、市場予想の22セント、2億4,400万ドルを大きく上回りました。さらに、受注残は過去最高の14億ドルに達しています。

2026会計年度について、経営陣は売上高の成長率を「低い一桁台」、EBITDA利益率を「10%台半ば」と見込んでいます。これは売上高約9億4,500万ドル、EBITDA約1億4,200万ドルに相当し、市場予想とほぼ一致しています。

中長期的な成長見通し

ウォール街では、2028会計年度にはEBITDA利益率が20%を超え、売上高が今後3年間で平均6%以上成長すると予測されています。現在、同社株をカバーするアナリストのうち約56%が「買い」評価を付けており、S&P500採用銘柄の平均とほぼ同水準です。

年初来で株価は約28%、過去12か月では約58%上昇しており、今後の業績拡大への期待感が一段と高まっています。

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