米ソフトウェア企業のマンデー・ドットコム(MNDY)は、第2四半期決算で市場予想を上回る業績を発表し、通期売上見通しを引き上げました。しかし、8月11日の米国市場で株価は26%下落し、1株あたり182.67ドルとなりました。今年に入ってからの株価はすでに23%下落しています。
売上見通しが市場予想に届かず株価下落
第3四半期の売上は3億1,100万~3億1,300万ドルを見込んでおり、ウォール街の予想である3億1,300万ドルに届きませんでした。通期売上予想は従来の12億2,000万~12億2,600万ドルから12億2,400万~12億2,900万ドルに引き上げられましたが、アナリストの期待をわずかに上回る水準にとどまりました。
アナリストの一部は、今回の通期予想引き上げ幅が第2四半期の好業績に比べて小さいことから、年後半の成長見通しがやや慎重になっていると指摘しています。
Google検索アルゴリズム変更の影響
同社は、Google検索のアルゴリズム変更により、一部の顧客層でアクセス数が減少していると説明しました。特に、Googleが導入したAI概要表示(検索結果上部に人工知能が生成した回答を表示する機能)の影響で、サイト訪問者数が一時的に減少しているとしています。ただし、質の高い顧客からのアクセスは引き続き確保できていると述べています。
第2四半期業績の詳細
マンデー・ドットコムの第2四半期の調整後1株利益は1.09ドルで、ファクトセットが集計したアナリスト予想の0.86ドルを上回りました。売上は2億9,900万ドルで、予想の2億9,400万ドルも超えました。前年同期は1株利益0.94ドル、売上2億3,600万ドルでした。
CFOのエリラン・グレイザー氏は、「不透明な市場環境の中で企業は効率化を重視しており、当社はそのニーズに応える製品を提供している」とコメントしました。
市場環境と今後の展望
トランプ大統領の関税政策により、輸入コスト上昇への懸念からIT投資抑制が懸念されていました。しかし、サービスナウ(NOW)やマイクロソフト(MSFT)など、複数のソフトウェア企業は効率化・生産性向上を目的とした製品への投資が引き続き堅調であると報告しています。
グレイザー氏は「不確実性はむしろチャンスであり、当社は事業拡大とビジネス変革の使命を推進するための投資を続ける」と述べています。
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