2025年8月11日(月)の米国株式市場は、主要3指数が小幅安で取引を終えました。今週は米中貿易協議、企業決算、インフレ指標の発表など重要イベントを控えており、市場参加者は慎重な姿勢を崩していません。
以下は、11日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
テグナ (TGNA)
株価変動: +29.78%
詳細: テグナは米国のテレビ局運営大手で、ニュースやエンタメ番組を制作・放送するメディア企業です。Nexstar Media Groupによる買収交渉中と報じられ、規制緩和による業界再編期待から株価が急騰しました。
アルベマール (ALB)
株価変動: +7.00%
詳細: アルベマールは米国の特殊化学メーカーで、世界最大級のリチウム生産企業です。中国CATLが主要リチウム鉱山を操業停止したとの報道を受け、リチウム価格上昇期待から株価が急伸しました。
アバントール (AVTR)
株価変動: +5.22%
詳細: アバントールは米国のライフサイエンス製品メーカーで、研究・医療向け試薬や機器を提供しています。アクティビスト投資家Engine Capitalが3%の株式取得を発表し、経営改善や自社株買い、取締役会刷新を提案。改革期待から株価が上昇しました。
AMCエンターテインメント (AMC)
株価変動: +3.41%
詳細: AMCエンターテインメントは世界最大級の映画館チェーン運営会社です。第2四半期の売上高14億ドル、EPSはブレークイーブン(市場予想: -0.07ドル)と好決算を発表し、映画興行収入の回復が投資家心理を押し上げました。
ランブル (RUM)
株価変動: +3.05%
詳細: ランブルは米国の動画共有プラットフォームを運営し、自由な言論空間を重視するサービスを展開しています。ドイツのデータインフラ企業Northern Data Groupを12億ドル規模で株式交換による買収提案。大株主Tetherも賛同を表明しました。
コインベース・グローバル (COIN)
株価変動: +2.92%
詳細: コインベース・グローバルは米国最大の暗号資産取引所で、ビットコインやイーサリアムなどの売買を提供しています。ビットコイン価格が過去24時間で0.4%上昇し、株価も連動して上昇しました。ビットコインは史上最高値(約12万3,000ドル)に迫る水準です。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)
株価変動: -0.28%
詳細: アドバンスト・マイクロ・デバイセズは米国の半導体メーカーで、CPUやGPUを製造しています。中国向けMI308チップ販売に対し、米政府への15%納付条件で輸出承認を得る方向とされています。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -0.37%
詳細: エヌビディアは米国の半導体メーカーで、GPUやAI向けチップ開発の世界的リーダーです。中国向けAIチップ販売で売上の15%を米政府に納付する条件付きで輸出承認を得る方向と報じられました。H20チップの輸出が可能になる見通しです。
*関連記事「エヌビディアとAMD、中国売上15%分配の衝撃と市場の波紋」
セレプタ・セラピューティクス (SRPT)
株価変動: -1.59%
詳細: セレプタ・セラピューティクスは米国のバイオ医薬品企業で、希少疾患治療薬の開発を行っています。FDAのCenter for Biologics Evaluation and ResearchトップであるDr. Vinay Prasad氏が復帰し、厳格な承認基準を支持する姿勢がバイオ株に警戒感を与えました。
シースリー・エーアイ (AI)
株価変動: -25.58%
詳細: シースリー・エーアイは米国の人工知能ソフトウェア開発企業で、企業向けAIプラットフォームを提供しています。四半期決算の事前発表で売上高を約7,030万ドルと予想し、従来のガイダンスから約33%下方修正。市場予想を大きく下回り、失望売りが広がりました。
*関連記事「シースリー・エーアイ株が26%急落、業績悪化とCEO交代が重しに」
マンデー・ドットコム (MNDY)
株価変動: -29.80%
詳細: マンデー・ドットコムはイスラエル発のクラウド型プロジェクト管理ソフト企業です。予想を上回る決算を発表しましたが、第3四半期の売上ガイダンスの下限が市場予想を下回り、成長鈍化懸念から株価が急落しました。
*関連記事「マンデー・ドットコム株価急落、予想上回る決算でも市場が失望した理由」
*過去記事 株価変動
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