ピンタレスト、複数のアナリストが目標株価を引き上げも決算ミスで株価急落

写真共有プラットフォームのピンタレスト(PINS)の株価が、2025年8月8日の米国市場で大きく下落しました。第2四半期決算で市場予想を下回る利益を発表したことが主な要因です。

同社の四半期利益は1株当たり33セントで、アナリスト予想の35セントを下回りました。最高財務責任者(CFO)のジュリア・ドネリー氏は、アジアのEC小売業者が米国での広告支出を減らした背景として、ドナルド・トランプ大統領による「免税枠(de minimis exemption)」の撤廃を挙げました。この免税枠は低価格商品の関税免除を認める制度でしたが、廃止により輸入コストが上昇し、一部の企業は広告予算を削減、またはユーザー数の多いプラットフォームに集中させていると説明しました。

ただし、同氏は欧州やその他の地域での広告出稿が一部の減少分を補ったと述べています。売上高は市場予想を上回る伸びを示しましたが、株価は9%安の35.01ドルまで下落し(米国東部夏時間14:25現在)、4月3日以来最大の下落率となっています。

アナリストは「押し目買い」を推奨

ウェドブッシュ証券のスコット・デビット氏は、株価の下落は「過剰な投資家期待によるもので、実態を反映していない」と指摘しました。同氏は目標株価を42ドルから44ドルに引き上げ、「売上の上振れは成長実現の確信を強める材料だ」と述べ、株価の押し目買いを推奨しています。

バンク・オブ・アメリカ証券のジャスティン・ポスト氏も目標株価を41ドルから44ドルに引き上げ、AI強化戦略への期待感を示しました。「AI活用によるショッピング利用の拡大、広告プラットフォームの効率化、収益化向上の余地はまだ大きい」とコメントしています。

AI強化と広告事業の拡大に期待

モネス・クレスピ・ハートのブライアン・ホワイト氏も、目標株価を40ドルから46ドルに引き上げました。同氏は「ピンタレストは広告主支援の強化、ユーザー体験の改善、ショッピング機能の拡張、AIの全社的導入、そして第三者広告パートナーの活用を進めている」と述べています。

ピンタレストの株価は年初来で24%上昇しており、S&P500指数の8.3%の上昇率を大きく上回っています。投資家の間では、同社のAI分野での成長機会に引き続き高い関心が寄せられています。

*過去記事はこちら ピンタレスト PINS

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