トレードデスク株が29%急落!決算後の市場反応とその背景

デジタル広告プラットフォームを提供するトレードデスク(TTD)の株価は、過去3カ月で56%上昇していましたが、8月7日の決算発表後に時間外取引で29.3%急落しました。もしこの下落率が8月8日の通常取引でも続けば、同社としては過去2番目の大きな下落となります。

第3四半期見通しが市場期待を上回らず

同社が発表した2025年9月期の売上見通しは少なくとも7億1,700万ドルで、アナリスト予想の7億1,600万ドルをわずかに上回る水準でした。しかし、ここ数カ月の株価上昇を背景に市場はさらなる上振れを期待していた可能性があります。調整後EBITDA見通しも2億7,700万ドルと市場予想と一致する結果にとどまりました。

CFO交代が投資家心理に影響

同社はCFOのローラ・シェンケイン氏が退任し、8月21日付でアレックス・カイヤル氏が後任に就くと発表しました。シェンケイン氏は2025年末まで非執行役員として引き続きサポートを行います。カイヤル氏はセールスフォース(CRM)のベンチャー部門を率いた経験を持ち、すでにトレードデスクの取締役を務めていました。こうした経営幹部の交代は投資家に不安を与える要因となる場合があります。

第2四半期決算は予想を上回る

2025年6月期の売上は6億9,400万ドルで、市場予想の6億8,600万ドルを上回り、前年同期比で19%増加しました。ただし、3月期の25%成長からはやや減速しています。調整後EBITDAは2億7,100万ドルで、市場予想の2億6,100万ドルを上回りました。

CEOのジェフ・グリーン氏は決算説明会で「コネクテッドTV市場でのポジションや今後の成長機会に非常に自信を持っている」と述べ、小売メディア、デジタルオーディオ、アイデンティティ、測定、データ分野などでも新規および既存顧客との取引拡大を進めていると強調しました。

S&P500への新規採用も話題に

トレードデスクは2025年7月にS&P500の構成銘柄に新たに採用されており、同社の知名度と市場での存在感は高まっています。しかし、今回の決算後の株価急落は、投資家の期待の高さとそれに対する見通しの乖離が背景にあると考えられます。

*過去記事はこちら トレードデスク TTD

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