米決済・金融サービス企業のブロック(XYZ)の株価が、2025年8月8日のプレマーケットで8%を超える上昇を見せています。第2四半期決算で、同社の主要事業であるスクエアとキャッシュアプリの成長が加速し、投資家心理を押し上げました。
第2四半期の売上総利益が市場予想を上回る
ブロックの第2四半期の売上総利益は25億4,000万ドルとなり、ファクトセットがまとめた市場予想の24億6,000万ドルを上回りました。前年同期比では14%増加し、第1四半期の9%増から加速しました。この売上総利益は、ウォール街が同社の売上の代替指標として注目する重要な数値です。
最高財務責任者(CFO)のアムリタ・アフジャ氏は、経済環境は依然として変動的であるとしながらも、「当社の事業は強い回復力を示している」と述べました。スクエアとキャッシュアプリの両部門で成長率が改善し、健全なビジネス活動と消費者動向がうかがえるとしています。
スクエア事業が市場シェアを再び拡大
スクエア事業では、第2四半期の売上総利益が10億3,000万ドルとなり、予想とほぼ一致、前年同期比で11%増加しました。同部門はPOS(販売時点情報管理)端末や業務用ソフトウェアを提供しており、新製品の投入ペースが速まっています。これは、オープンソースのAIエージェントを活用した開発効率の向上が一因とされています。
アフジャ氏は「スクエア事業全体で再びシェアを獲得し始めていると考えている」と述べ、競合のフィサーブ(FI)傘下のクローバーで業績の鈍化が見られることも市場で注目されています。
キャッシュアプリ事業でエンゲージメントが向上
キャッシュアプリ事業では、第2四半期の売上総利益が15億ドルとなり、前年同期比で16%増加しました。市場予想の14億4,000万ドルを上回り、ユーザーの利用頻度や銀行サービスの利用拡大が寄与しました。今後も新たな顧客層へのサービス提供機会が見込まれています。
通期見通しを上方修正
ブロックは2025年通期の売上総利益見通しを101億7,000万ドルに引き上げました(従来予想は99億6,000万ドル)。調整後営業利益も20億3,000万ドルに上方修正され、下半期の堅調な業績を見込んでいます。
同社は最近S&P500種株価指数に採用されており、これにより機関投資家や個人投資家を含む株主層の拡大が進んでいます。
*過去記事はこちら ブロック XYZ
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