2025年8月6日に発表された第2四半期決算で、米スポーツベッティング企業ドラフトキングス(DKNG)が市場予想を大きく上回る利益を計上し、株価は時間外取引で急騰しました。顧客のベッティング額の増加と「ハウス(運営側)」の勝率上昇が業績を大きく押し上げました。
利用者数は6%増加、1人あたり収益は29%増
ドラフトキングスは、2025年第2四半期における月間平均ユニーク課金ユーザー(MUP)が前年同期比6%増の330万人に達したと発表しました。これは、ユーザー維持率の高さによるものとしています。
一方で、1人あたりの平均収益は29%増加し151ドルとなり、アナリスト予想(122.23ドル)を大幅に上回りました。ユーザー数の伸びよりも、支出額の伸びが約5倍となる結果でした。
この背景には、スポーツブック(スポーツ賭博)の「ホールド率(運営側の利益率)」の改善がありました。つまり、利用者が以前よりも多くの金額を賭け、そして負けているということになります。
純利益は147.5%増の1億5790万ドルに
6月30日までの四半期において、純利益は前年同期比147.5%増の1億5790万ドル、1株あたり利益は30セントとなりました。これはファクトセット調べの市場予想の15セントの2倍であり、過去5年間で2回目の黒字計上となります。
売上高は36.9%増の15億1000万ドルに達し、これも市場予想(14億2000万ドル)を上回りました。顧客の高いエンゲージメント、新規顧客の効率的な獲得、スポーツブックのホールド率向上、そして「運営側に有利な試合結果」が収益を押し上げたとしています。
通期見通しはガイダンス上限近くに
ドラフトキングスは、2025年通期の売上予想をガイダンスの上限に近い62億ドルから64億ドルの範囲になると見通しています。これは、現在の市場予想(中央値)がこの範囲の中央にあることからも、ポジティブなガイダンス更新と言えます。
詳細な業績に関する解説は、米国時間8月7日(木)朝に行われるアナリスト向け決算説明会で発表される予定です。
株価は年初来で21.9%上昇中
2025年に入ってからのドラフトキングスの株価は、8月6日時点で年初来21.9%の上昇となっています。これは、同期間のS&P500指数の上昇率(7.9%)を大きく上回るパフォーマンスです。
スポーツベッティング業界の成長とともに、今後の業績にも引き続き注目が集まっています。
*過去記事「ドラフトキングス決算速報:顧客勝利で通期見通し据え置きも株価上昇!」
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