スーパーマイクロ、強気な目標から後退 株価は時間外で16%下落

サーバーメーカーのスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)は2025年8月5日、2026会計年度の売上目標を330億ドル以上と発表しました。これは今年2月に掲げていた400億ドルという強気な見通しを下回る内容です。

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売上見通しを引き下げ

スーパーマイクロは、2026年6月までの会計年度において、少なくとも330億ドルの売上を見込んでいると発表しました。これは、前会計年度の売上220億ドルからは大きな成長となる一方で、当初の強気なガイダンスからは後退する形です。

2025年5月時点では「市場の見通しがより明確になるまでガイダンスを提供しない」としていましたが、今回ようやく目標値を明らかにしました。

今四半期の予想も市場予想を下回る

2026会計年度第1四半期の売上予想は、60億〜70億ドルとしていますが、中間値の65億ドルは、ファクトセットが集計したアナリスト予想の66.3億ドルをやや下回る水準です。

この発表を受けて、スーパーマイクロの株価は時間外取引で16%以上下落しました。

6月期決算も期待外れに

同社の2025年6月期決算は57.6億ドルの売上で、前年同期の53.5億ドルからは増加したものの、アナリスト予想の59.8億ドルには届きませんでした。調整後1株利益も0.41ドルと、市場予想の0.45ドルを下回りました。

大規模顧客の獲得は進展

スーパーマイクロは、2026会計年度中に6〜8件の大規模データセンター顧客を獲得する計画であり、これは前年度の4件から増加する見込みです。

しかし、AIサーバー需要は引き続き高いものの、昨年初頭と比べて市場の競争は激化しています。

利益率はわずかに低下

直近四半期の粗利益率は9.5%で、前四半期の9.6%、前年同期の10.2%から低下しています。ウェドブッシュ証券のアナリストは、エヌビディア(NVDA)の製品移行が利益率に影響している可能性があると指摘しています。

特にエヌビディアの次世代「GB200」ラックスケール製品は、設計上の差別化の余地が小さいため、ベンダーのマージンが圧迫されていると考えられています。

今後の注目点

スーパーマイクロはAI関連サーバー市場で存在感を強めてきましたが、今後はエヌビディアとの関係や、粗利益率の動向が注目されます。大規模顧客との契約がどこまで売上の押し上げ要因となるかも焦点となります。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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