マイクロソフト(MSFT)が2025年7月30日に発表した2025年度第4四半期決算を受けて、株価が時間外取引で約8%上昇しました。市場予想を大幅に上回る内容で、クラウド事業「Azure」の成長が投資家の注目を集めています。
EPSと売上が市場予想を上回る好結果
マイクロソフトの第4四半期決算では、調整後1株利益(EPS)が3.65ドルとなり、アナリスト予想の3.37ドルを大きく上回りました。売上も764億ドルと、予想の739億ドルを上回る結果でした。前年同期はEPSが2.95ドル、売上が647億ドルでしたので、堅調な成長が続いていることがわかります。
Azureが39%成長、クラウド売上は467億ドルに
今回の決算で最も注目されたのは、Azureの売上成長です。前年同期比で39%増加し、前四半期の33%増から加速しました。ファクトセット調べの市場予想は35%増だったため、これを超える結果です。マイクロソフト全体のクラウド売上は前年同期比27%増の467億ドルに達し、年間ではAzure単体で750億ドル超を売り上げました。
時価総額4兆ドルクラブ入りが視野に
株価は時間外取引で8%高の554.5ドルに達し、時価総額4兆ドル達成に必要とされる538.13ドルを超えました。この水準を翌営業日の終値まで維持すれば、エヌビディア(NVDA)に続く、史上2社目の4兆ドル企業になる見込みです。
今後の注目は2026年度の支出見通し
マイクロソフトはAIインフラ構築に数十億ドル規模の投資を行っていますが、2026年度の支出は2025年度ほどの成長は見込んでいないと以前の決算で述べていました。市場関係者は、今回の決算説明会でこの見通しが変わるかどうかに注目しています。
投資家心理を支える堅調な成長トレンド
インベスティングドットコムのアナリスト、トーマス・モンテイロ氏は「法人支出の安定と金利環境の改善により、Azureの成長率を中〜高30%台で維持できる可能性が高く、高収益な売上構成が今後も期待できる」とコメントしています。
マイクロソフトの株価は2025年初来で22%上昇しており、AIとクラウドの需要を背景に、今後の展開にも注目が集まります。
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