原子力×天然ガスの新モデル始動、オクロとリバティ・エナジーの株価急騰

  • 2025年7月24日
  • 2025年7月24日
  • BS余話

2025年7月23日、米国の原子力スタートアップ企業オクロ(OKLO)と石油サービス企業リバティ・エナジー(LBRT)が、データセンターなど高電力需要の産業向けに統合電力ソリューションを提供する戦略的提携を発表しました。

この発表を受けて、23日の米国市場でオクロ株は9.3%上昇、リバティ株は17.9%の急騰を記録しました。

自然ガスと原子力を融合したエネルギー提供戦略

今回の戦略的提携では、リバティ・エナジーがオクロの原子炉が稼働するまでの間、天然ガスを使った発電サービスを提供し、その後にオクロの小型モジュール炉(SMR)を組み込む形で、ゼロカーボンのベースロード電力を実現する計画です。

リバティは2023年にもオクロに1,000万ドルを出資しており、両社の関係は以前から築かれてきました。オクロはその後、オープンAIのCEOサム・アルトマン氏が関わるSPACとの合併を経て上場しています。

PJMオークションも追い風、エネルギー株に買い

今回のリバティ株の急騰には、PJMインターコネクションによる最新の容量オークションの結果も影響しています。需要の高まりを受けて、発電会社への需要が強まっており、リバティのようなエネルギー関連企業にとっては追い風となりました。

同日には、タレン・エナジー(TLN)、ビストラ(VST)、コンステレーション・エナジー(CEG)といった他の電力関連株も上昇しています。
*関連記事「タレン・エナジーなど電力株が急騰!PJMオークションで何が起きたのか

オクロは連日の提携発表で存在感を強調

オクロは前日にも、データセンター向け冷却技術を手がけるバーティブ・ホールディングス(VRT)との提携を発表したばかりです。両社は、小型原子炉からの排熱を利用してデータセンターを冷却する革新的なソリューションの共同開発に乗り出します。

この技術は、アイダホ国立研究所に建設予定の「オーロラ・パワーハウス」での実証実験が予定されており、2027年末までに商業運転が開始される見込みです。
*関連記事「オクロとバーティブが提携!AIデータセンターに核の力を

小型原子炉と天然ガスのハイブリッドが注目集める

今後のエネルギー供給において、小型モジュール炉(SMR)と天然ガスの組み合わせは、高信頼性かつ低炭素の選択肢として注目されています。オクロとリバティ・エナジーの提携は、その実現に向けた大きな一歩といえます。

提携によって両社の株価が上昇したことからも、市場はこの取り組みに強い関心を寄せていることがうかがえます。

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