決算前に注目!割安感が増す大型テック株4選

2025年7月、米国市場では主要ハイテク株の一部が、過去の平均と比較して割安なバリュエーションで取引されています。地政学リスクや関税懸念が続く中でも、AI関連分野に強みを持つ銘柄に対する投資家の注目は依然として高いようです。

エヌビディア(NVDA):AIチップの需要が追い風に

エヌビディアはAI向け半導体の需要拡大に支えられ、2025年に入ってから株価が22%上昇しています。同社は第2四半期の決算を8月下旬に発表予定ですが、他のテック企業によるAI投資計画の公表を通じて、間接的に需要の動向が明らかになる可能性もあります。

2025年第2四半期の売上見通しは約450億ドルで、前年同期の300億ドルから50%増とされています。足元では予想PER(今後12カ月の利益ベース)が33.1倍と、過去5年平均の39.9倍を下回っており、バリュエーション面でも割安感が出ています。なお、S&P500全体の平均は22.4倍とされています。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

マイクロン・テクノロジー(MU):AI用途のメモリが牽引

AI向けの高帯域メモリを手がけるマイクロン・テクノロジーも、2025年に入り株価が46%上昇しています。6月25日に発表された第3四半期決算は市場予想を上回り、今後のガイダンスも好調でした。

同社の予想PERは10.6倍で、過去5年平均の18.8倍と比べて大きく下回っています。AI用途の半導体分野における存在感が、評価の見直しを促しているようです。

*過去記事「マイクロン・テクノロジー、過去最高売上を記録!AI需要が追い風に

アマゾン・ドット・コム(AMZN):クラウドの成長鈍化と関税リスク

アマゾンの株価は2025年に入ってから1.3%の上昇にとどまっています。第1四半期決算ではクラウド部門「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の成長鈍化が嫌気され、また同社が多くの製品を海外から輸入していることから、関税の影響を懸念する声もあります。

現在の予想PERは32.8倍で、過去5年平均の53.9倍を大きく下回っています。第2四半期の決算は7月末に発表される予定です。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

アルファベット(GOOGL):規制リスクと競争の影

アルファベットは「マグニフィセント・セブン」の中で最も割安な評価を受けています。予想PERは17.7倍で、過去5年平均の22.3倍よりも低水準です。株価は年初来で6%下落しており、AI検索競争や規制リスクへの懸念が背景にあります。

同社も7月末に第2四半期決算を発表する予定です。

*過去記事 アルファベット GOOGL

割安感か、それともリスクか

現在の大型テック株は、割安水準に見える一方で、成長減速や政治的リスクといった不確実性も抱えています。AIへの投資が引き続き収益成長を牽引するのか、それとも懸念が先行するのか。決算シーズンに向けて、投資判断が問われる局面に来ていると言えそうです。

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