エヌビディアが時価総額4兆ドルを突破、米国企業として史上初の快挙

2025年7月9日、半導体メーカーであるエヌビディア(NVDA)が米国市場で史上初めて時価総額4兆ドルに到達しました。一時的ではありますが、同社の株価は9日午前の取引時間中に164.42ドルに達し、時価総額4兆ドルの閾値である163.93ドルを上回りました。

その後株価は下落しているものの、この記録はエヌビディアの急成長と、人工知能(AI)分野での圧倒的な地位を証明する出来事となりました。

わずか2年で3兆ドル増、アップルやマイクロソフトを追い越す

エヌビディアは、2023年に時価総額1兆ドルを初めて突破して以来、わずか2年余りで3兆ドルの成長を遂げました。比較すると、アップル(AAPL)が1兆ドルに達したのは2018年、マイクロソフト(MSFT)は2019年と、両社は先行していたにもかかわらず、エヌビディアがより速いペースで成長していることがわかります。

9日午前の取引時点で、アップルの時価総額は3.12兆ドル、マイクロソフトは3.74兆ドルとなっており、エヌビディアは3.97兆ドルと、いずれの企業も上回る水準にあります。

AIブームが成長を牽引、チップ市場での独占的地位

ウェドブッシュ証券のアナリストであるダン・アイブス氏は、「これはエヌビディアにとって歴史的な瞬間であり、AI革命が次の成長段階に入ったことを象徴している」と述べています。同氏はまた、AIチップ市場においてエヌビディアが「唯一無二の存在」であるとも語りました。

同様にAI向けアクセラレーターを開発しているアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も市場に参入しつつありますが、現時点ではエヌビディアの優位性が圧倒的です。

ブラックウェル・プラットフォームに期待集まる

エヌビディアの次世代AIチップ「ブラックウェル」の展開も、株価の上昇を後押ししています。6月にはバークレイズのアナリストが目標株価を200ドルに引き上げており、これは時価総額4.9兆ドルに相当します。同社には「カバレッジ内で最も上昇余地がある」との評価も加えられました。

さらに強気な見通しを示すのがループキャピタルのアナリスト、アナンダ・バルア氏で、同氏は目標株価を250ドルに設定しています。これは時価総額が6兆ドルを超える水準です。

今後は5兆ドルクラブ入りも視野に

アイブス氏によれば、マイクロソフトも今夏中に時価総額4兆ドルに達する可能性があるとのことです。そして今後18か月間で、市場の注目は「5兆ドルクラブ」に移っていくと予想されています。

エヌビディアの急成長は、AI技術の中心を担う企業としての地位を確固たるものにしており、その勢いは当面衰えそうにありません。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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