エヌビディア、株価が過去最高を更新 時価総額は3.89兆ドルに到達

2025年7月3日、AI半導体大手のエヌビディア(NVDA)の株価が1.3%上昇し、過去最高値で取引を終えました。独立記念日を前にした短縮取引日の中で、株価は一時2%以上上昇し、時価総額は一時3.92兆ドルに達しました。取引終了時点では3.89兆ドルで引けており、2024年後半にアップル(AAPL)が記録した3.915兆ドルの過去最高記録に肉薄しています。

アップルを追い抜く勢いのエヌビディア

iPhoneを製造するアップルは、AI分野での出遅れや、海外製品に対するトランプ大統領の関税措置の可能性などを背景に、株価が軟調な推移を見せています。それに対し、エヌビディアはAI分野の需要拡大を追い風に急成長を遂げています。

5月下旬に発表された最新の四半期決算では、米中間の輸出規制にもかかわらず業績が堅調であることが示され、投資家の信頼を一層高めました。6月末以降、株価は連日のように過去最高値を更新しており、2025年初めの下落局面から大きく反転しています。今年に入ってからの株価上昇率はすでに19%を超えています。

強気の見通しと慎重な声が交錯

ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は7月3日、エヌビディアの時価総額が今夏中に4兆ドルに達し、今後18か月以内に5兆ドルに到達する可能性もあるとの見通しを示しました。同氏は「テック株は今年後半にかけて非常に強い動きとなると考えている」と述べ、今後3年間で企業および政府によるAI分野への投資が2兆ドル規模に達するとの試算を背景に、AI市場の成長を楽観視しています。

一方で、著名な空売り投資家ジム・チャノス氏は、AIブームに対する慎重な見方を示しています。チャノス氏は「AIエコシステムはドットコムバブルのような構造を持っており、設備投資が削減されれば、すぐに売上や利益の見通しに影響する」と警鐘を鳴らしています。「まだその段階には達していないが、投資家の多くがこのリスクを過小評価している」と述べました。

株式市場におけるエヌビディアの存在感

エヌビディアは、AI関連銘柄の中でも特に注目されている企業であり、生成AIの開発やデータセンター向けチップの供給で主導的な役割を担っています。その影響力の大きさから、同社の株価動向はナスダック市場全体のセンチメントにも波及しています。

今後、時価総額でアップルの記録を超えるかどうかが注目されるとともに、AIバブルの持続性にも市場の関心が集まっています。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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