6月27日の米国市場で注目された大きく動いた銘柄

6月27日(木)の米国株式市場では、S&P500が過去最高値の6,173.07で取引を終了し、15%以上の下落から史上最速の回復を達成しました。4月以降、トランプ大統領の関税緩和姿勢やインフレ鈍化、中東情勢の緩和が市場を押し上げ、ナスダック総合指数も過去最高値を更新。特にテック株が回復を牽引しています。
以下は、27日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。

ナイキ(NKE)

株価変動: +15.19%
詳細: ナイキは世界最大のスポーツ用品メーカーで、スニーカーやアパレルを中心に世界中で展開しています。2025年度第4四半期決算では、売上が前年同期比12%減の111億ドルとなったものの、アナリスト予想の107億ドルを上回りました。新CEOのエリオット・ヒル氏は「理想的な結果ではないが、改善の兆しがある」と述べ、今後の業績改善に自信を示しました。次の四半期は中程度の一桁台の売上減が見込まれています。
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ボーイング(BA)

株価変動: +5.54%
詳細: ボーイングは米国を代表する航空宇宙企業で、旅客機から防衛装備品まで幅広い製品を提供しています。ロスチャイルド・アンド・カンパニー・レッドバーンのアナリストであるオリヴィエ・ブロシェ氏が、企業改革の進展を評価して投資判断を「中立」から「買い」に引き上げ、目標株価も180ドルから275ドルへ修正したことが株価を押し上げました。
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コア・サイエンティフィック(CORZ)

株価変動: +1.77%
詳細: コア・サイエンティフィックは、主にビットコインマイニングやAI向けのデジタルインフラ事業を展開する企業です。コアウィーブによる買収交渉の報道を受け、前日に33%急騰した後、1.8%の追加上昇となりました。コアウィーブは過去にも同社の買収を試みていました。

エヌビディア(NVDA)

株価変動: +1.72%
詳細: エヌビディアは、AIおよびグラフィックスチップの世界的リーダーであり、特にデータセンターや自動運転、ゲーム向けGPUに強みを持ちます。この日も過去最高値を更新。157.75ドルで取引を終え、時価総額は3.85兆ドルに達しました。AI需要の高まりが引き続き株価を支えています。

テスラ(TSLA)

株価変動: -1.48%
詳細: テスラはEV(電気自動車)とエネルギー事業を展開する米国の先駆的企業です。幹部のオメアド・アフシャー氏の退任と、中国・欧州市場における販売不振が懸念材料となり、株価は下落しました。

リ・オート(LI)

株価変動: -1.93%
詳細: リ・オートは中国の新興EVメーカーで、ハイブリッド型SUVを中心に展開しています。第2四半期の納車予想を12.3万〜12.8万台から10.8万台に引き下げたことが嫌気され、株価は下落しました。

ニューモント(NEM)

株価変動: -4.11%
詳細: ニューモントは世界有数の金鉱山会社で、北米や南米を中心に事業を展開しています。金価格の1.8%下落に連動し、株価は4.1%下落しました。金価格の変動に大きく影響を受けやすい銘柄です。

コインベース・グローバル(COIN)

株価変動: -4.27%
詳細: コインベースは米国最大の暗号資産(仮想通貨)取引所で、個人および機関投資家向けにビットコインやイーサリアムなどの取引サービスを提供しています。前日に過去最高値をつけたものの、その反動から株価は下落しました。年初来では42%の上昇率を記録しています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)

株価変動: -10.64%
詳細: パランティアは、ビッグデータ解析およびAIソフトウェアを提供する企業で、政府機関や民間企業向けのデータ分析ソリューションを展開しています。前日に過去最高値を記録したこともあり、利益確定売りが出て大きく下落しました。ただし年初来では73%の上昇と堅調なパフォーマンスを維持しています。


*過去記事 株価変動

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