エヌビディア、時価総額世界一に返り咲き──AIブームが再び株価を押し上げる

エヌビディア(NVDA)の株価が2025年6月26日(木)の米国市場プレマーケットでさらに上昇し、世界で最も時価総額の高い企業としての地位を取り戻しました。前日の取引では4.3%上昇し、時価総額は3.76兆ドルに達しています。さらにこの日、プレマーケットでは1.3%高の156.30ドルを記録しました。

マイクロンの好決算がAI関連株に追い風

この株価上昇の大きな要因のひとつが、マイクロン・テクノロジー(MU)の好決算です。マイクロンはエヌビディアに高帯域幅メモリ(HBM)を供給する主要サプライヤーであり、同社の決算が堅調だったことはAI需要の強さを裏付ける材料となりました。AI分野のインフラ投資が引き続き拡大していることが示され、市場のセンチメントが大きく改善しています。
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「マグニフィセント・セブン」の中でも突出したパフォーマンス

エヌビディアの株価は過去3か月で38%も上昇しており、いわゆる「マグニフィセント・セブン」の中でも特に顕著なパフォーマンスを示しています。このグループには、マイクロソフト、テスラ、メタ・プラットフォームズ、アルファベット、アマゾン・ドット・コム、アップルなどが含まれます。

その中でもマイクロソフト(MSFT)は、前日の終値で492.27ドル、時価総額は3.66兆ドルと、エヌビディアに次ぐ2位となっています。

地政学リスクの後退とリスクオンムードの回復

6月中旬にかけては、イランとイスラエルの緊張が高まり、安全資産への資金シフトが進んでいましたが、米国によるテヘランの核施設への空爆後に発表された停戦合意が継続していることが確認され、投資家のリスク許容度が回復しつつあります。

特にトランプ大統領が和平仲介役として注目されたことで、市場に落ち着きが戻ったという見方も出ています。AJ Bellのアナリスト、ダン・コーツワース氏は「トランプ大統領の和平仲介が市場心理を落ち着かせたことで、投資家は再びAI革命の進展を意識し始めている」とコメントしています。

他の半導体関連株も連れ高に

このエヌビディアの上昇に呼応するように、他の半導体関連銘柄もプレマーケットで上昇しています。ブロードコム(AVGO)、マーベル・テクノロジー(MRVL)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などがそれぞれ前日に0.3%〜3.6%上昇し、この日も堅調な動きを見せています。これらの企業もAIインフラや次世代データセンター向け半導体の供給を担っており、AIブームの恩恵を受けています。

まとめ

2025年6月現在、エヌビディアの株価は再び上昇局面に入り、AIインフラ投資の再加速や地政学的リスクの後退というマクロ要因がその背景にあります。特にエヌビディアは、単なるGPUメーカーという枠を超え、AIインフラ全体を支える基盤企業としての地位を確立しつつあり、その存在感は日増しに強まっています。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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