テスラ、ついにロボタクシーサービスを開始。株価は9%超上昇

2025年6月22日、テスラ(TSLA)はテキサス州オースティンで待望のロボタクシーサービスを正式に開始しました。この発表を受け、同社の株価は23日に前営業日比9.3%上昇し、352ドルで取引されています(米国東部夏時間14:40現在)。

テスラのAIチームによる自社開発の成果

最高経営責任者のイーロン・マスク氏は、自身のX(旧Twitter)アカウントで「テスラのAIチップおよびソフトウェアチームの成功に大きな祝意を送る」とコメントしました。これらのチームはすべてテスラ内でゼロから立ち上げられたもので、同社がAIと自動運転における技術力を自社内に集約していることを示しています。

株価の上昇は「ニュースで売り」ではなく「新たな上昇局面」か

23日の株式市場では、S&P500(SPX)が+0.70%、ダウ工業株30種平均(DJIA)が+0.60%と堅調に推移するなか、テスラ株は9.3%の大幅高となりました。一部では「ニュースで売る」タイミングとの見方もありますが、今回の上昇は発表が好感された反応と考えられます。

限定的な初期展開、しかし走行性能は良好

今回のロボタクシーサービスは、オースティン市内の約10平方マイルの範囲に限定され、約20人のインフルエンサーに対して提供されたものです。また、安全確認のため助手席にはモニターが同乗していました。

グッゲンハイムのアナリスト、ロナルド・ジュージコウ氏は「ほぼすべての走行がクリーンに行われた」と評価しています。ただし同氏はテスラ株に対し、現在のバリュエーションを理由に「売り」の評価を維持しており、目標株価を175ドルとしています。

AIロボタクシーの将来価値はすでに株価に織り込み済み?

UBSのアナリスト、ジョセフ・スパック氏も、ロボタクシー市場の将来性については認めながらも「その価値はすでに株価に織り込まれている」と指摘しています。同氏は目標株価を215ドルに引き上げたものの、評価は「売り」のままとしています。

法規制と競争環境という課題

テキサス州では2025年9月1日から自動運転車に対する新たな許可制度が施行される予定です。これはテスラにとって新たなハードルとなる可能性があります。また、アルファベット(GOOGL)の傘下であるウェイモは、すでにサンフランシスコなど複数都市で週25万件以上の自動運転ライドを提供しており、ニューヨーク市でも運行許可を申請しています。

短期的なテクニカル動向と今後の見通し

Fairlead Strategiesの創業者ケイティ・ストックトン氏は、テスラ株が300ドル付近に強い下値支持線を持っている一方で、370〜380ドルに抵抗線があると分析しています。これは短期的な株価の動きに影響する可能性があります。

まとめ:商用ロボタクシーで一歩リードしたテスラ

テスラは、ついに自社開発のAIチップとソフトウェアによるロボタクシーサービスを商用展開に漕ぎつけました。規模は小さくとも、顧客から対価を得て自動運転ライドを提供したという点で、競合他社に対して大きな一歩を踏み出したといえます。今後の株価は市場の期待と実際のサービス拡大ペース次第となりますが、短期的な値動きにも注目が集まりそうです。

*過去記事はこちら テスラ TSLA

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