ミーム株に逆張りせよ?ロビンフッドユーザーの行動が生み出す“儲けのヒント”

  • 2025年6月22日
  • 2025年6月22日
  • BS余話

株式市場における「ミーム株」ブームは、2021年のゲームストップ株の急騰に象徴されるように、SNSと投資行動が直結する時代を象徴しています。しかし、その裏で「逆張りこそが勝ち筋だ」という研究結果が出ているのをご存じでしょうか。

2025年6月21日に投資情報メディア、マーケットウォッチが報じた記事では、ロビンフッドユーザーの人気銘柄に逆張りする戦略が、統計的に有利であることが複数の研究により示されています。

「ギャンブラー」と「投資家」の違いとは?

記事ではまず、短期的な爆発的上昇を狙って投資する人々を“ギャンブラー”、堅実に長期リターンを追求する人々を“投資家”と定義づけています。たとえば、以下のような銘柄の選好が分かれ道になります:

  • パランティア・テクノロジーズ(PLTR):値動きが激しく、短期的な上振れを狙う投資家に人気
  • キャタピラー(CAT):ボラティリティが低く、長期保有に向いた堅実銘柄

マイアミ大学のアロク・クマール氏らの2021年の研究「Only Gamble in Town」によれば、パランティアのような銘柄は“宝くじ株(lottery stock)”とされ、ギャンブル的な魅力を持つ一方、キャタピラーのような銘柄は長期投資家にとって安定したリターンを見込めるとされています。

「ミーム株」に群がると損をする?

同記事で紹介されているもう一つの注目研究が、カリフォルニア大学デービス校などの研究「Attention Induced Trading and Returns: Evidence from Robinhood Users」。この研究ではロビンフッドユーザーが多く買った銘柄は、その後1カ月で平均5%下落するという驚きのデータが報告されています。

注目されたミーム株の一例としては以下のようなものがあります:

  • ゲームストップ(GME)
  • ダッチ・ブロス(BROS)
  • トランプ・メディア(DJT)
  • コンステレーション・エナジー(CEG)

逆に、非ミーム銘柄(非ギャンブル株)として、以下のような安定銘柄が挙げられています:

  • コストコ(COST)
  • シスコ・システムズ(CSCO)
  • GEエアロスペース(GE)
  • AT&T(T)

長期的に見れば、インデックス投資のほうが有利

ゲームストップのようなミーム株は、一時的に2,400%もの上昇を見せたこともありましたが、長期リターンで見るとS&P500に投資していたほうが遥かに良い結果だったことがデータで明らかになっています。

逆張りは“地味に見えて、実は堅実な戦略”

ミーム株や宝くじ株への投資は、うまく立ち回れば一時的に大きな利益を得られるかもしれません。しかし、こうした株の多くは持続的な成長を伴わないことが多く、長期的には損失となるリスクが高まります。

長期目線で企業の成長力や安定性を見極めて投資する姿勢が、結局はもっとも高いリターンを生み出す可能性が高いといえます。

短期の熱狂に乗るのも一つの楽しみかもしれませんが、マーケットウォッチが紹介したような調査結果を見れば、「ミーム株に逆張りする」という戦略には十分な根拠があることがわかります。

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