米国の有力な投資情報誌『バロンズ(Barron’s)』が、2025年6月6日付の記事で任天堂(7974)の新型ゲーム機「Switch 2」を高く評価しています。本記事では、同誌の記事「Nintendo Breaks Its Hex. The Switch 2 Is a Winner.」をもとに、Switch 2が米国の投資家からも注目される理由を紹介します。
バロンズが注目するSwitch 2の魅力とは?
記事によると、Switch 2は発売初日から北米のGameStop、Best Buyといった小売店に行列ができるほどの人気ぶりを見せ、初代Switchと同様の成功を収める可能性が高いとされています。
Switch 2は、以下の点で前モデルを上回る仕様となっており、ゲーマーや市場関係者からの期待が集まっています。
- 7.9インチの高精細ディスプレイと質感の高い筐体
- ゲームの読み込み速度とUIの反応性が大幅に改善
- 初代Switchソフトの互換性を保持
- ローンチタイトル『マリオカート ワールド』が早くも人気
バロンズの記者は自身でSwitch 2を購入・使用したうえで、「従来の課題を見事に克服している」と評価しています。
価格上昇も問題なし?コストパフォーマンスに太鼓判
Switch 2の価格は449.99ドルと初代より高く設定されていますが、バロンズは「1世代8年使えるとすれば、年間コストは20ドル以下」として、コストパフォーマンスの高さを強調しています。
また、ゲームがもたらす長時間の没入体験やエンタメ性を踏まえると、ユーザーにとって十分に納得できる価格設定だと結論づけています。
「楽しさ」に軸を置く任天堂の戦略を評価
記事では、ソニーのPlayStationやマイクロソフトのXboxが高性能スペックで競うのに対し、任天堂は「誰もが直感的に楽しめる遊び」を重視している点が、独自の成功要因になっていると解説されています。
任天堂は株主への書簡で「エンターテインメント企業として、笑顔を創造する独自の遊びを提供する」と明言しており、バロンズはその戦略に共感を示しています。
バロンズ推奨銘柄としての任天堂株
記事では、ジェフリーズのアナリスト、アトゥル・ゴヤル氏のコメントも引用されており、同氏はSwitch 2の年間販売台数見通しを1,500万台から1,700万台へと引き上げました。さらに、任天堂の知的財産(IP)ポートフォリオの強さに言及し、「ゲーム業界で最も強力」と評価しています。
加えて、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の世界的ヒットや、ユニバーサル・スタジオでのテーマパーク展開など、任天堂のIPはゲーム以外の分野でも拡大中です。
株価は今後も上昇の可能性
バロンズは2年前から任天堂株を推奨しており、実際に米国でのADR(米国預託証券)は2倍近くに上昇。今年に入ってからも約40%の上昇率を記録しています。ゴヤル氏は、任天堂株の目標株価を15,580円から20,220円に引き上げており、現在価格よりも60%以上の上昇余地があると見ています。
まとめ:バロンズも太鼓判、Switch 2は「投資先」としても注目
『バロンズ』によると、任天堂のSwitch 2は単なるゲーム機以上の意味を持ち、投資家にとっても注目すべき製品となっています。強力なIP、ユニークな戦略、高い収益性が融合したこの新製品は、今後の株価上昇を支える柱になる可能性があると評価されています。