AI革命の中心に立つエヌビディア:2030年までに株価2倍も視野に

革新的なテクノロジー企業に長期投資することは、資産形成において有効な戦略です。中でも、人工知能(AI)向けの需要が世界的に急増する中、半導体業界で圧倒的な存在感を示すエヌビディア(NVDA)は、注目すべき銘柄です。

AI市場の拡大が今後も続くと予想される中、すでに株価が高騰しているにもかかわらず、2030年までにさらに2倍になる可能性を秘めています。

時価総額3.3兆ドルの巨人、それでも成長余地あり

2025年5月末現在、エヌビディアの時価総額は約3兆3000億ドルに達しており、アップルやマイクロソフトと並ぶ世界最大級の企業の一つとなっています。これだけの規模を持つ企業が今後さらに株価を2倍にするには、極めて力強い成長が求められます。

しかし、AIという構造的な成長市場の中心に位置するエヌビディアには、それを可能にするだけのポテンシャルがあります。単なる一時的なブームではなく、インフラレベルでの需要が継続的に見込まれる点が、同社の特異性を際立たせています。

売上69%増、AI需要で急成長

エヌビディアは、データセンター向けグラフィックス処理ユニット(GPU)で圧倒的なシェアを誇ります。2025年初頭には一時的な懸念で株価が下落しましたが、最新の四半期決算では前年同期比69%増の440億ドルという力強い売上成長を記録しました。

中国への輸出制限によってH20チップで25億ドルの売上機会を逸したものの、それでも市場予想を上回る成果となり、投資家からの信頼を改めて証明する内容となりました。

CEOの見解:「AIは新たなインフラ」

CEOジェンスン・フアン氏は決算説明会で「AIは電力やインターネットと同様、国家の基盤インフラである」と語り、エヌビディアがこの歴史的な転換の中心にいることを強調しました。

調査会社IDCによれば、AIの経済的インパクトは2030年までに20兆ドルに達すると見込まれています。この巨大市場の中で、エヌビディアのテクノロジーは不可欠な存在として位置づけられています。

クラウド企業との強固な関係が売上を支える

アマゾン・ウェブ・サービスやグーグルクラウドなど、大手クラウド事業者からのGPU需要が急増しています。データセンター関連の売上は前年同期比で73%増となる390億ドルに達し、その約半分がクラウド用途に関連しています。

さらに、自動運転やロボティクス、ヘルスケアといった今後の成長が期待される分野にも積極展開しており、これらは長期的な収益源として注目されています。

ブラックウェルシステムと今後の成長エンジン

エヌビディアは次世代AI向け「ブラックウェル」コンピューティングシステムを投入予定で、これによりAIワークロードにおける計算効率が飛躍的に向上します。これにより、既存顧客の買い替え需要や新規導入が一層加速することが期待されます。

競合他社もカスタムチップの開発を進めていますが、エヌビディアのGPUが持つ汎用性と性能の高さには依然として優位性があります。

エヌビディアは、次世代AIコンピューティングに向けたロードマップを明確に描いており、今後数年にわたって継続的な技術革新が見込まれています。「ブラックウェル・ウルトラ」「ヴェラ・ルービン」「ファインマン」という次世代アーキテクチャ群が今後の成長エンジンとなりそうです。
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利益成長が株価上昇の原動力に

アナリストの予測によれば、エヌビディアは今後数年間で平均29%の年率で利益を成長させると見られています。仮に現在の株価収益倍率(PER)である33倍が維持された場合、この利益成長がそのまま株価の上昇に反映されると、2030年までに株価が2倍に到達する可能性は十分にあります。

スケールと成長を両立するAI時代の主役

時価総額3.3兆ドルという巨額の規模を持ちながら、エヌビディアはAIという新産業の基盤を支える存在として、今後も成長が期待される企業です。

テクノロジーの進化において、かつての電気、インターネットと並ぶ存在となりつつあるAI。その中心でハードウェアを提供するエヌビディアは、長期投資家にとって極めて魅力的な選択肢となっています。

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