2025年5月30日に発表された米投資情報誌「バロンズ」の記事では、複数のアナリストによる最新の企業評価が紹介されました。インフレや金利の影響が続く中でも、強気の評価を得た銘柄は注目に値します。本記事では、その中でも特に投資家が注目すべき6銘柄をピックアップしてご紹介します。
ウォルマート(WMT):価格競争力で「必須保有」銘柄に
米国みずほ証券は、ウォルマートの強固なコスト管理力と価格競争力に着目。「関税コストの影響をうまく吸収し、消費者への価格転嫁はごくわずかにとどまっている」と評価しています。7月の新学期シーズンが消費動向の試金石となりますが、「今後の成長余地が大きい」として目標株価を105ドルに設定。買い推奨(アウトパフォーム)を継続しています。
- 終値(5月30日):98.72ドル
- 目標株価:105ドル
- 上昇余地:6.4%
*過去記事「【速報】ウォルマート決算発表!関税リスクの中で株価はどう動く?」
Zスケーラー(ZS):Red Canary買収で中堅市場へ展開強化
セキュリティ大手Zスケーラーは、MDR(マネージド検知・対応)プロバイダーのRed Canaryを買収することで、従来の大企業向けセキュリティサービスに加え、中堅市場への展開を狙います。BTIGはこの動きを評価し「買い」としつつも、「既存顧客へのアップセルには課題が残る」として慎重な姿勢も示しました。
*過去記事「Zスケーラー決算:サイバーセキュリティ株低迷の中で際立つ好業績」
モトローラ・ソリューションズ(MSI):軍事・無人市場で成長加速
モトローラは44億ドルでSilvus Technologiesを買収。無線通信や無人機関連の新技術を取り込み、防衛関連市場へ本格参入します。エバコアISIは「新市場への進出とEPS(1株あたり利益)への貢献が見込める」とし、目標株価を500ドルに設定。長期成長を見込んだアウトパフォーム評価です。
- 終値(5月30日):415.38ドル
- 目標株価:500ドル
- 上昇余地:20.4%
*過去記事「複雑な投資理論は不要!収益性で見抜く優良米国株15選」
グローバル・ペイメンツ(GPN):給与部門売却で構造転換進む
グローバル・ペイメンツは給与事業の売却を発表。今後は決済ソリューションに特化したビジネスモデルに転換していく構えです。セイポート・リサーチは現時点で「中立」としながらも、「PER10倍未満の水準にあり、構造改革が評価されれば2026年に強気シナリオが現実化する可能性がある」と述べています。
*過去記事「暴落の不安は不要!今こそ注目すべき「高効率&割安」米国株7選」
サウスウエスト・ガス(SWX):ユーティリティ特化で収益の透明性向上
SWXは、子会社Centuriの株式を一部売却し、ユーティリティ事業への集中を明確化しました。Siebert Williams Shankは、「今後1年半の間に段階的に株式を売却し、得た資金でインフラ投資や借入金返済を進めることで、クレジットの健全性と収益構造の明瞭化が期待される」とし、目標株価を84ドルに設定しています。
- 終値(5月30日):71.83ドル
- 目標株価:84ドル
- 上昇余地:16.9%
ポルティーロズ(PTLO):改善余地ありの小型レストラン株
シカゴ発祥のレストランチェーン、ポルティーロズは第1四半期の新店売上が期待を下回りましたが、シュティフェルは「問題は対処可能」とし、経営陣との対話を経て成長可能性を評価。「2025年の小型外食株の中でも注目」と述べ、目標株価を17ドルに設定しています。
- 終値(5月30日):12.00ドル
- 目標株価:17ドル
- 上昇余地:41.7%