エヌビディア(NVDA)は、人工知能(AI)向け半導体のリーディングカンパニーとして知られていますが、投資面でも高い成果を上げています。2023年4月、エヌビディアはクラウドベースのAIインフラを提供する企業、コアウィーブ(CRWV)に1億ドルを投資しました。当時、同社はまだ新規株式公開(IPO)前でした。
エヌビディアが取得したのは、1株あたり5.58ドルで1,790万株の優先株で、これらはIPO時に普通株に転換されました。
IPOでさらに追加投資、株価急騰で資産価値は20億ドル超に
その後、エヌビディアはコアウィーブのIPOにも参加し、1株あたり40ドルで625万株を追加購入しました。これにより、同社の総投資額は3億5,000万ドルに達しました。
2025年3月末時点で、エヌビディアはコアウィーブ株を合計2,420万株保有しており、これは同社の7%に相当します。最近の株価83.42ドルで評価すると、保有株式の価値は20.2億ドルとなり、約16.7億ドルの含み益が発生しています。
両社の連携強化、AIインフラ契約も進行中
投資と同時に、両社は2023年4月にマスターサービス契約を締結し、エヌビディアがコアウィーブのインフラとプラットフォームサービスを利用することとなりました。2024年末までにエヌビディアはこの契約に基づき、コアウィーブに約3億2,000万ドルを支払っています。
コアウィーブ、AIに特化したクラウド企業として急成長
コアウィーブは、すべての収益をエヌビディア製のチップを搭載したAIサーバーのクラウドレンタルサービスから得ている、純粋なAI関連企業です。このようなビジネスモデルは、生成AIの急拡大とともに需要が急増しており、投資家の注目を集めています。
まとめ
エヌビディアのコアウィーブへの早期投資は、AIクラウド市場の成長を的確に見抜いた戦略的な判断であったといえます。AIインフラ分野での連携を含め、今後も両社の関係性と市場動向に注目が集まりそうです。