Googleが「AIモード」搭載で検索体験を刷新中:新たな検索パラダイムが登場か

Googleが検索エンジンのデザインを大きく見直し、「AIモード」と呼ばれる新機能を一部ユーザー向けにテストしています。これにより、従来の検索結果ページから、ChatGPTやGoogleのGeminiに似たAIチャットボットインターフェースへ誘導される仕組みが導入され始めています。

「I’m Feeling Lucky」ボタンが「AIモード」に変化

先週初め、一部の訪問者はGoogle.comの検索ボックス下にある「I’m Feeling Lucky」ボタンが「AIモード」へ変更されているのを確認しました。テキストクエリを入力後、この「AIモード」ボタンをクリックすると、従来の検索結果ではなく、AIチャットボット形式の画面に遷移する仕組みとなっています。

Googleの広報担当者は、「私たちは人々が役立つ機能にアクセスできる方法を様々にテストしています。これは多くの実験のうちの一つで、Labsユーザーに限定されたものです」とコメントしています。

サンダー・ピチャイCEOが語る「AIモード」の将来

米アルファベット(GOOGL)の最高経営責任者(CEO)サンダー・ピチャイ氏は、「AIモードは検索におけるまったく新しいAI体験として提供される」と語っています。ポッドキャスト番組「All-In」に出演した際、「AIモードでは、会話形式で継続的にクエリをやりとりするような検索体験が可能になる」と述べました。

この発言からも、今回の実験が単なる一過性のテストではなく、検索事業の未来を見据えた本格的な取り組みであることがうかがえます。

検索エンジンの覇権に変化の兆し

Googleの検索支配に対する懸念は、ウォール街でも大きな議論となっています。先週、米アップル(AAPL)の幹部エディ・キュー氏が法廷で「2024年4月、Safariブラウザ経由でのGoogle検索回数が初めて減少した」と証言したことが報じられました。多くのユーザーがAIチャットボットに検索を移行している兆候と見なされ、市場はGoogleの優位性に陰りが見え始めたと受け止めました。

この報道を受け、アルファベットの株価は一時6.9%下落しましたが、先週はテクノロジー株全体の上昇と、来週開催予定の開発者会議「Google I/O」への期待感から、株価は9%回復しています。

今後の注目:Google I/OでのAI戦略発表

サンダー・ピチャイ氏によると、今週開催されるGoogle I/Oではこの「AIモード」も主要な話題の一つになる予定です。AIによる新しい検索体験がどのように一般ユーザーに展開されていくのか、大きな注目が集まっています。

Googleが進めるこの検索体験の再設計は、エヌビディアのAIインフラ技術とも密接に関わっており、今後のインターネットの情報探索の在り方を大きく変える可能性を秘めています。Googleの動向から今後も目が離せません。

*過去記事 アルファベット GOOGL

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