パランティアが今週2度目の史上最高値を記録、AIブームと中東での新たな契約が追い風に

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価は5月14日朝の米国市場で、一時133.49ドルまで上昇し、今週2度目の史上最高値を記録しました。その後はやや反落しましたが、依然として強い上昇トレンドを維持しています。

このトレンドの背景には、5月5日に発表された2025年ガイダンス引き上げを含む好決算がありました。しかし、決算翌日には株価が12%下落し108.86ドルまで売り込まれたことも記憶に新しいところです。その後、株価は117.30ドルで週を終え、5月13日には130.60ドルの高値を付けた後、128.10ドルで取引を終えました。

AI関連銘柄の再評価と米国政府の貿易政策が追い風

パランティアの株価は、人工知能(AI)に関連する市場全体のセンチメントにも大きく左右されています。ここ数週間でAI関連株への投資熱が再燃しており、これがパランティア株にも好影響を与えています。

さらに、トランプ政権による関税緩和が投資家心理を改善し、リスク資産への選好が高まっています。これにより、成長性の高い銘柄への資金流入が加速している状況です。

サウジアラビア訪問で新たなAI契約を発表、国防分野にも注目

パランティアの最高経営責任者(CEO)アレックス・カープ氏は、今週ドナルド・トランプ大統領とともにサウジアラビアを訪問しました。この訪問には、エヌビディア(NVDA)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)の各企業トップも同行し、AI分野での新たな契約が発表されました。

カープ氏もこの場で、パランティアの国防契約に関する協議を行ったと見られています。これにより、中東地域でのビジネス拡大が期待されています。

パランティアを巡る評価は賛否両論

パランティアの株価は、ウォール街でも賛否が分かれています。投資情報誌バロンズは「パランティアはシリコンバレーや政治に対するカープ氏の見解から、同社独自のソフトウェアアプローチによる成長可能性まで、様々な議論の中心となっている」と報じています。

現在、アナリストによるパランティアの目標株価は40ドルから140ドルまで幅広く設定されており、市場の見方が大きく分かれていることがわかります。

上場以来1,262%の上昇、S&P500を大きく上回る

パランティアは2020年9月に新規株式公開(IPO)を行い、その後の株価は1,262%上昇しています。年率換算では76%という驚異的なリターンとなっており、同期間のS&P500指数の年率11%を大きく上回っています。

2025年に入ってからもパランティア株は70%の上昇を記録しており、同期間の大型株指数がほぼ横ばいで推移している中、際立ったパフォーマンスを見せています。

まとめ

パランティアは、AIブームや地政学的リスクの中でその存在感を一層強めています。中東での新たなビジネス展開や国防関連契約が今後の成長を後押しする可能性が高い一方で、市場の評価が二極化している点には注意が必要です。投資家は、同社のビジネスモデルや経営方針を慎重に見極めながら、長期的な視点での判断が求められます。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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