5月14日(水)の米国株式市場は、米中貿易摩擦の緩和期待や中東でのAI関連ビジネスの活発化を受けて、全体的にはまちまちな動きとなりました。しかし、注目銘柄には大きな値動きが見られました。
以下は、14日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
イートロ (ETOR)
株価変動: +28.85%
詳細: イートロは株式、暗号資産、コモディティなどを取引できるソーシャルトレーディングプラットフォームを提供する企業です。5月14日に上場し、株価は公開価格52ドルから67ドルへと急騰。上場による成長機会拡大への期待感が投資家心理を押し上げました。
エクセリクス (EXEL)
株価変動: +20.84%
詳細: エクセリクスはがん治療薬の開発・販売を行う米国のバイオ医薬品企業です。第1四半期決算で売上高と利益がアナリスト予想を上回り、通期売上高見通しも引き上げたことで株価は大幅高となりました。
オクロ (OKLO)
株価変動: +15.55%
詳細: オクロは次世代型小型原子炉(SMR)によるクリーンエネルギー供給を目指す企業です。第1四半期決算で赤字幅が予想を上回る縮小を示し、初の商用原子炉建設に向けた地質調査完了も好材料視され、株価は大幅に上昇しました。
スーパー・マイクロ・コンピューター (SMCI)
株価変動: +15.71%
詳細: スーパー・マイクロ・コンピューターは高性能サーバーやストレージソリューションを提供する米国のITインフラ企業です。レイモンド・ジェームズによる「アウトパフォーム」評価と目標株価設定が好感され、株価は続伸しています。
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アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)
株価変動: +4.68%
詳細: AMDはPC・データセンター向け半導体やGPUを開発する大手半導体メーカーです。新たに60億ドル規模の自社株買いを発表し、サウジアラビアHumainとの100億ドル規模の半導体供給契約も株価上昇を後押ししました。
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エヌビディア (NVDA)
株価変動: +4.16%
詳細: エヌビディアはAI向けGPUを中心にデータセンターや自動運転技術向け半導体を手掛ける企業です。サウジアラビアのHumainと500メガワット規模のデータセンター共同開発を発表し、AIインフラ需要の拡大期待から株価は上昇しました。
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パランティア・テクノロジーズ (PLTR)
株価変動: +1.62%
詳細: パランティア・テクノロジーズは政府機関や大企業向けにデータ分析プラットフォームを提供する企業です。時価総額が3000億ドルを突破し、引き続きAI・ビッグデータ需要の拡大が評価されています。
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ボーイング (BA)
株価変動: +0.64%
詳細: ボーイングは商業用および軍用航空機の製造を行う米国の航空宇宙企業です。カタール航空との間で210機・総額960億ドルの大型契約を締結し、安定した受注が株価を支えました。
アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ (AEO)
株価変動: -6.45%
詳細: アメリカン・イーグル・アウトフィッターズはカジュアルアパレルブランドを展開する米国の小売企業です。第1四半期決算で赤字転落し、通期ガイダンスを撤回。過剰在庫や販促費用増加が業績を圧迫し、株価は下落しました。
グレイル (GRAIL)
株価変動: -23.32%
詳細: グレイルはがんの早期発見を目的とした血液検査技術を開発するバイオテクノロジー企業です。第1四半期の売上高が市場予想を下回り、31.8百万ドルに留まったことで株価は大幅下落となりました。
*過去記事 株価変動