クラウドフレア決算速報:1億ドル契約で株価急伸、今後の見通しは?

  • 2025年5月10日
  • 2025年5月10日
  • BS余話

インターネットセキュリティ企業のクラウドフレア(NET)は、5月8日に2025年第1四半期の決算を発表しました。調整後1株あたり利益は16セントで、市場予想と一致しました。売上高は4億7,910万ドルとなり、アナリスト予想の4億6,930万ドルを上回りました。

前年同期の売上高は3億7,860万ドルであり、約27%の増収となっています。クラウドフレアのCEO、マシュー・プリンス氏は決算説明会で「今四半期は多くのマイルストーンを達成した」と述べ、特に「Workers開発者プラットフォームを活用した1億ドル超の過去最大規模の契約を獲得した」と強調しました。

第2四半期見通しと通期ガイダンスの継続

クラウドフレアは、第2四半期の調整後1株利益を18セント、売上高を5億〜5億100万ドルと予想しています。これは市場予想の19セントおよび5億40万ドルに若干届かない見込みです。また、通期の売上高ガイダンスは従来の20億9,000万ドル〜20億9,400万ドルの範囲を据え置きました。

株価は急上昇も、アナリストの評価は分かれる

決算発表後の9日の米国市場で、クラウドフレアの株価は一時8.1%上昇し、134.69ドルとなりました。年初来では24%の上昇、過去12か月では88%の上昇を記録しています。

トゥルイスト証券のアナリスト、ジョエル・フィッシュバイン氏は、「同社の販売体制は改善を続けており、既存顧客基盤に多様な製品を売り込む余地がある」と述べ、同株を「買い」と評価し、目標株価を175ドルとしています。

一方、ジェフリーズのアナリスト、ブレント・シル氏は、目標株価を170ドルから150ドルに引き下げ、「ホールド」評価を継続しました。同氏は、「クラウドフレアは、インターネット性能とセキュリティを超えて、複数のITセキュリティおよびインフラ市場を変革する可能性がある」と述べつつ、「現時点での株価バリュエーションはすでに非常に高く、当社のカバレッジ銘柄の中で最も高い水準にある」と指摘しました。

バリュエーションの高さが投資判断を左右

現在のクラウドフレアの株価は、今後12か月の予想利益の152.27倍という非常に高いバリュエーションで取引されています。このような高水準のPER(株価収益率)は、将来の成長性に対する市場の期待の大きさを反映していますが、一方で過熱感を警戒する声も根強い状況です。

クラウドフレアの将来的な成長余地には期待が集まっているものの、株価水準の高さから、今が買い時かどうかについてはアナリスト間でも意見が分かれています。

*過去記事「クラウドフレアがAI時代の勝者に浮上、BofAが目標株価を大幅引き上げ

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