米国株が割安水準!今が狙い目の景気敏感株7選

2025年4月現在、米国株式市場は堅調な推移を見せていますが、多くの景気循環型銘柄(シクリカル株)は依然として大幅に下落した水準にあります。​モルガン・スタンレーのチーフ米国株式ストラテジストであるマイク・ウィルソン氏は、これらの銘柄が既に景気後退を織り込んでおり、投資妙味が高まっていると指摘しています。​

高品質なシクリカル株への注目

ウィルソン氏は、銀行、製造業、運輸、消費関連などの景気循環型セクターに属する企業の中から、以下の条件を満たす「高品質なシクリカル株」を選定しました。​

  • 過去の景気後退時と同程度の株価下落を経験している
  • 高い利益率と安定したキャッシュフローを有している
  • 健全なバランスシートを保持している​

これらの銘柄は、景気後退が回避された場合には大きな上昇余地があり、仮に景気が悪化しても既に悪材料を織り込んでいるため下値リスクが限定的とされています。​

注目の7銘柄

ウィルソン氏が選定した42銘柄の中から、特に注目すべき7銘柄を以下に紹介します。​

ウェルズ・ファーゴ(WFC)

2025年の高値から約14%下落しています。​過去の景気後退時にはさらに大きな下落を経験していますが、現在の株価は既に景気減速を織り込んでいると考えられます。​

バンク・オブ・アメリカ(BAC)

同様に、2025年の高値から約16%下落しています。​金利低下や貸出需要の回復が進めば、業績の改善が期待されます。​

シティグループ(C)

2025年の高値から約19%下落しています。​投資銀行業務やトレーディング部門の回復が業績を押し上げる可能性があります。​

スタンレー・ブラック・アンド・デッカー(SWK)

工具や設備を製造する企業で、2025年の高値から約33%下落しています。​需要の減少が影響していますが、既に業績悪化を織り込んでいると見られます。​

J.B.ハント・トランスポート・サービス(JBHT)

貨物輸送を手掛ける企業で、2025年の高値から約31%下落しています。​物流需要の減少が影響していますが、株価は既に悪材料を反映しています。​

マテル(MAT)

玩具メーカーで、2025年の高値から約29%下落しています。​消費者の支出抑制が影響していますが、業績予想の下方修正は限定的です。​

タペストリー(TPR)

「コーチ」や「ケイト・スペード」などのブランドを展開する企業で、2025年の高値から約21%下落しています。​高級消費財への需要減少が懸念されていますが、業績予想の大幅な下方修正は見られていません。​

投資戦略の考察

これらの銘柄は、既に景気後退を織り込んだ水準にあると考えられます。​今後、トランプ政権による関税の見直しや、インフレの沈静化に伴う連邦準備制度理事会(FRB)の利下げが実現すれば、企業の業績改善と株価の反発が期待されます。​

特に、金融セクターは金利低下や貸出需要の回復により、収益性の向上が見込まれます。また、製造業や物流業も、需要の回復とともに業績の改善が期待されます。​

現在の市場環境では、ディフェンシブ銘柄をポートフォリオに組み入れつつ、これらの高品質なシクリカル株への分散投資を検討することが有効と考えられます。​

ウィルソン氏のスクリーニング結果は、景気後退リスクを織り込んだ銘柄に投資機会が存在することを示唆しています。市場動向を注視しながら、これらの銘柄の行方を追い続けると良いかもしれません。

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