パウエルFRB議長は4月16日(水)、米中貿易摩擦が雇用と物価安定の目標を脅かす可能性があると指摘し、金融政策の即時対応を否定しました。この発言に市場は失望し、S&P500は2.2％、ナスダック100は3.0％下落しました。米国の3月小売売上は堅調でしたが、通商不安が引き続き市場の重しとなっています。
以下は、16日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ハーツ・グローバル・ホールディングス (HTZ)
株価変動: +56.44%
詳細: ハーツは米国の大手レンタカー会社です。著名投資家ビル・アックマン氏が率いるPershing Squareが同社株式の4%を取得したことを公表し、企業改革への期待が高まり株価が急騰しました。
アボット・ラボラトリーズ (ABT)
株価変動: +2.76%
詳細: アボットは医療機器や栄養製品を提供する米国の大手ヘルスケア企業です。第1四半期の売上は市場予想をわずかに下回りましたが、医療機器や栄養部門の堅調な成長により、調整後利益は市場予想を上回りました。
トラベラーズ (TRV)
株価変動: +1.13%
詳細: トラベラーズは米国の大手損害保険会社です。カリフォルニアの山火事による損失の影響で前年同期比では減益となりましたが、調整後利益は市場予想を大きく上回り、株価は上昇しました。
ユナイテッド航空 (UAL)
株価変動: -0.01%
詳細: ユナイテッド航空は米国の主要航空会社の一つです。第1四半期の決算では市場予想を上回る利益を計上しましたが、経済状況の不透明さから、通期業績見通しを2パターン提示しました。第3四半期以降は、国内線供給を約4%削減する予定です。
マイクロン・テクノロジー (MU)
株価変動: -2.41%
詳細: マイクロンは、DRAMやNAND型フラッシュメモリなどを提供するメモリチップの大手企業です。他の半導体銘柄と同様に、規制リスクが意識され株価が下落しました。
ブロードコム (AVGO)
株価変動: -2.43%
詳細: ブロードコムは、通信機器やネットワーク関連半導体を手がける米国の大手企業です。半導体セクター全体の下落に連動する形で株価が下落しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: -4.94%
詳細: テスラは、電気自動車(EV)業界を牽引する米国企業です。トランプ前大統領による中国製品への関税強化の影響で、CybercabやSemi向けの部品輸入が一時的に停止され、株価が下落しました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -6.87%
詳細: エヌビディアは、AIやグラフィックスプロセッサを主力とする米国の半導体大手です。対中販売におけるライセンス規制の強化により、H20チップの売上に影響が生じ、最大55億ドルの費用を計上する見通しです。
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ASMLホールディング (ASML)
株価変動: -7.06%
詳細: ASMLはオランダに本社を置く半導体製造装置の世界的リーディングカンパニーです。関税による不確実性の高まりが影響し、発表した第2四半期の売上ガイダンスが市場予想を下回りました。
オムニコム・グループ (OMC)
株価変動: -7.28%
詳細: オムニコムは世界規模で広告やマーケティングサービスを提供する米国企業です。第1四半期の調整後利益は市場予想を上回りましたが、買収に伴うコストが影響し、純利益は前年同期を下回りました。
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ (AMD)
株価変動: -7.35%
詳細: AMDは米国の大手半導体メーカーで、PCやサーバー、AI向けの高性能チップを開発・製造しています。政府による輸出規制により、MI308チップの販売にはライセンスが必要となり、最大8億ドルの費用が見込まれています。
J.B. ハント・トランスポート・サービシズ (JBHT)
株価変動: -7.68%
詳細: J.B. ハントは、米国で物流・輸送サービスを提供する大手企業です。第1四半期の売上が前年同期比で減少し、特にトラック輸送部門の収益性低下が株価に影響しました。
インタラクティブ・ブローカーズ (IBKR)
株価変動: -8.95%
詳細: インタラクティブ・ブローカーズは、低コストで多様な資産取引を提供する米国のオンライン証券会社です。第1四半期の利益は市場予想を下回ったものの、売上や取引量は堅調でした。配当の増額と株式4分割を発表しましたが、株価は下落しました。
＊過去記事 株価変動