4月8日(火)の米国株式市場は大幅な値動きを見せ、S&P500指数はベアマーケット(弱気相場)に突入する寸前まで下落しました。トランプ大統領による対中関税に関する発言や、米中関係の緊張の高まりが投資家心理を冷やし、多くの主要銘柄が急落しました。
以下は、8日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ヒューマナ (HUM)
株価変動: +10.69%
詳細: ヒューマナは米国の大手ヘルスケア保険会社で、高齢者向け医療保険「メディケア・アドバンテージ」の提供で知られています。2026年に政府から支払われる補助金が250億ドル増加すると発表されたことを受けて、株価は大きく上昇しました。
CVSヘルス (CVS)
株価変動: +5.92%
詳細: CVSヘルスは米国最大級の薬局チェーンを運営し、保険事業や医療サービスも手がける複合医療企業です。メディケア・アドバンテージへの支払い増加が発表され、収益増への期待から株価が急騰しました。
ユナイテッドヘルス (UNH)
株価変動: +5.41%
詳細: ユナイテッドヘルスは米国最大手の民間医療保険会社で、ヘルスケア関連サービスも幅広く提供しています。政府からの支払い増加が業績拡大を後押しするとの見方が株価上昇を支えました。
ブロードコム (AVGO)
株価変動: +1.23%
詳細: ブロードコムは通信・インフラ関連の半導体およびソフトウェアを開発・販売する企業です。取締役会が100億ドル規模の自社株買いプログラムを承認したことが好感され、株価が上昇しました。
チャールズ・シュワブ (SCHW)
株価変動: -0.16%
詳細: チャールズ・シュワブは米国を代表するオンライン証券会社で、個人および法人投資家向けに金融サービスを提供しています。モルガン・スタンレーによる格上げが材料となるも、目標株価の引き下げが重しとなり小幅下落となりました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -1.37%
詳細: エヌビディアはAIおよびグラフィックス処理用半導体で世界をリードする企業です。関税リスクへの懸念と米中対立の激化が、株価の上値を抑える要因となりました。
マーベル・テクノロジー (MRVL)
株価変動: -1.90%
詳細: マーベル・テクノロジーはデータインフラ向け半導体ソリューションを提供する企業です。自動車向け事業をインフィニオンに売却する方針を発表しましたが、収益貢献の期待よりも先行き不透明感が勝り株価は下落しました。
スーパー・マイクロ・コンピューター (SMCI)
株価変動: -3.91%
詳細: スーパー・マイクロ・コンピューターはAIサーバーなど高性能コンピューティング機器を手がける企業です。前日に急騰した反動から利益確定売りが出て、株価は反落しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: -4.90%
詳細: テスラは電気自動車およびエネルギー製品の開発・製造を行う米国の大手企業です。アナリストによる目標株価の大幅引き下げと、トランプ政権の関税方針に対するCEOイーロン・マスク氏の対立姿勢が投資家心理を悪化させました。
アップル (AAPL)
株価変動: -4.98%
詳細: アップルはiPhoneやMacなどの製品で世界的に知られるIT企業です。米中関係の緊張が高まる中、中国からインドへの生産シフトを模索する報道があり、製造コスト増や供給リスクを懸念した売りが膨らみました。
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マイクロストラテジー (MSTR)
株価変動: -11.26%
詳細: マイクロストラテジーはビジネスインテリジェンスソフトウェアを提供する企業であり、同時に最大級のビットコイン保有企業としても知られています。暗号資産の評価損が59億ドルを超えたことが明らかになり、株価は急落しました。
*過去記事 株価変動