人工知能(AI)に特化したデータセンター運営企業であるコアウィーブ(CRWV)の株価が4月2日も続伸しました。上場から日が浅いことに加えて、複数の要因が重なり、同社株は大きく値動きする展開が続いています。
同社の株価は2日の取引中、一時23%上昇し、終値は前日比16.72%増の61.36ドルとなりました。これは、先週3月28日の初値40ドルから約53%の上昇となります。なお、28日の初値は新規株式公開(IPO)価格と同水準であり、市場関係者の期待に対してやや物足りないスタートとなっていました。
株価変動の背景には複数の要因
マンハッタン・ベンチャー・パートナーズの調査部門責任者であるサントシュ・ラオ氏によると、コアウィーブの株価が不安定な動きを見せている要因には、流通株式数の少なさ、ショートスクイーズ(空売りの買い戻し)への期待、そして米中貿易摩擦による関税への懸念といった複数の要素が含まれています。
一部では「AIブームはすでにピークを迎えたのではないか」との声もありますが、ラオ氏は高性能チップに対する根強い需要があると指摘しています。同氏は「コアウィーブはAI計算需要の増加にうまく対応できる立ち位置にある」との見解を示しました。
エヌビディアとの関係性が注目点に
コアウィーブの株価について、D.A.ダビッドソンのアナリストであるギル・ルリア氏は、先週「中立」評価でカバレッジを開始しました。しかし今週31日には目標株価を47ドルから36ドルへと引き下げました。ルリア氏は、高水準の負債やその他の懸念材料が理由だとしています。
同氏は「AIは経済全体の生産性向上を支える革新的技術である」としながらも、すべてのAI関連企業を無条件に推奨するべきではなく、「選別」が必要であると述べています。
さらに注目されるのは、エヌビディアがコアウィーブのIPO時に2億5000万ドルを投資したと報じられている点です。ルリア氏は、この投資はコアウィーブを「エヌビディアによるオフバランスの投資ビークル」と位置づけ、「3億5000万ドルの出資を通じて100億ドル規模の顧客を形成した構造である」と分析しています。
流通株式の少なさと投資需要の集中
同氏はまた、コアウィーブの流通株式数が非常に限られていることも、株価の急変動に拍車をかけているとしています。AI関連銘柄への投資熱が高まる中で、同社株が「AIバスケット銘柄」として組み込まれやすい点も指摘されました。こうした需給の偏りが、価格変動をさらに大きくしていると見ています。
ブラックウェル・プラットフォームの成果を発表
2日には、コアウィーブがエヌビディアの新世代「ブラックウェル」プラットフォーム上で動作する自社のクラウドサービスについて発表しました。このシステムは、AI推論(インファレンス)の分野において、オープンソースの大型AIモデル「Llama 3.1」で業界ベンチマークを更新したとしています。
このように、AIインフラ企業としての技術力をアピールすることで、同社は今後の成長期待を市場に強く印象づけています。