3月31日(月)の米国株式市場は、ホワイトハウスによる自動車関税導入計画を控え、序盤に大幅に下落した後、終盤には一部反発を見せました。
以下は、31日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
ミスタークーパー・グループ (COOP)
株価変動: +14.46%
詳細: ミスタークーパー・グループはアメリカの大手住宅ローンサービス会社です。ロケット・カンパニーズによる94億ドル規模の全株式交換による買収提案が発表され、買収価格に対する割安感から株価が大幅に上昇しました。
フォード・モーター (F)
株価変動: +3.19%
詳細: フォードはアメリカを代表する自動車メーカーで、SUVやピックアップトラックの販売に強みを持っています。トランプ大統領が「輸入車に25%の関税を課す」意向を示したことを受けて、米国製自動車の需要増加への期待から株価が急騰しました。
ゼネラル・モーターズ (GM)
株価変動: +0.75%
詳細: GMはシボレーやキャデラックなどのブランドを擁するアメリカ最大級の自動車メーカーです。トランプ大統領の関税案を受けて買いが入り、セッション中は一時下落するも、最終的には小幅上昇しました。
ステランティス (STLA)
株価変動: -1.06%
詳細: ステランティスはジープやフィアット、プジョーなどのブランドを傘下に持つ多国籍自動車メーカーです。米国への輸入車として関税の影響を懸念する声が強まり、株価は下落しました。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -1.18%
詳細: エヌビディアはAI・ゲーミング向けGPUの設計・販売を行う半導体大手です。関連企業であるコアウィーブのIPOが不調だった影響を受け、投資家心理が冷え込み下落しました。年初来では19%の下落となっています。
ボーイング (BA)
株価変動: -1.59%
詳細: ボーイングは民間航空機と軍需機器を製造する世界有数の航空宇宙企業です。737 MAXを50機受注したものの、Jeppesen事業の売却観測や安全性への懸念が続いており、株価は軟調に推移しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: -1.67%
詳細: テスラは電気自動車とエネルギーソリューションを手がける企業で、世界中でEVの普及を牽引しています。第1四半期の納車台数発表を控え、シュティフェルが目標株価を引き下げたことが重しとなりました。
パランティア・テクノロジーズ (PLTR)
株価変動: -1.69%
詳細: パランティアは政府機関・企業向けにビッグデータ解析プラットフォームを提供する企業です。年初来では堅調に上昇していますが、31日は利益確定の売りに押されました。
*関連記事「パランティア株が急落!政府支出減と評価の高さが投資家心理に影響」
LPLファイナンシャル・ホールディングス (LPLA)
株価変動: -2.89%
詳細: LPLファイナンシャル・ホールディングスは独立系の金融アドバイザー支援会社で、金融サービス業界で最大級のネットワークを持ちます。Commonwealth Financial Networkの買収発表を受けて、株価は売り優勢となりました。
カナダグース (GOOS)
株価変動: -3.52%
詳細: カナダグースは高級ダウンジャケットやアウターウェアで知られるカナダ発のアパレル企業です。バークレイズが同社株を格下げし、目標株価を10ドルから8ドルに引き下げたことがネガティブ材料となりました。
コアウィーブ (CRWV)
株価変動: -7.30%
詳細: コアウィーブはAIチップを搭載したクラウドサーバーを提供する新興テック企業です。エヌビディア製GPUに特化したインフラを提供していますが、IPO後の株価は期待外れに終わりました。
ロケット・カンパニーズ (RKT)
株価変動: -7.37%
詳細: ロケット・カンパニーズは住宅ローンのオンライン提供に特化したフィンテック企業です。ミスタークーパーの大型買収発表を受けて、統合後のリスクを懸念した売りが先行しました。
モデルナ (MRNA)
株価変動: -8.90%
詳細: モデルナはmRNA技術を用いたワクチン開発で注目を集めるバイオ医薬品企業です。FDA幹部の退任や、S&P500除外リスク、特許関連の問題などが重なり、投資家心理が大きく悪化しました。
*過去記事 株価変動