アマゾンの株価が20年ぶりの割安水準に!今こそ買い時なのか?

最近の株式市場の調整により、多くの銘柄が下落しています。その中でも、アマゾン(AMZN)の株価は史上最高値から約20%の下落を記録し、過去20年間で最も割安な水準に近づいています。この状況をどのように捉えるべきか、投資の好機なのか、それとも慎重に様子を見るべきなのかを考えていきます。

投資情報メディア、モトリーフールの最新の記事では、アマゾンの現在の評価について詳しく分析されており、特にAWSとデジタル広告事業の成長性に焦点が当てられていました。本記事では、その内容を紹介しつつ、独自の視点から掘り下げていきます。

アマゾンの利益を支える2つの柱:AWSとデジタル広告

アマゾンは長年にわたりeコマースの巨人としての地位を築いてきました。しかし、投資家が注目すべきなのは、オンラインストア事業ではなく、AWSとデジタル広告事業です。

クラウド市場での優位性を持つAWS

AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)は、アマゾンの営業利益の約58%を占める重要な事業です。2024年第4四半期のデータによると、AWSの営業利益率は37%で、同社全体の営業利益率(11.3%)を大きく上回っています(出典:Amazon Q4 2024 Earnings Report)。

クラウド市場は依然として高成長を続けており、企業のデジタルトランスフォーメーションが進む中、AWSの需要は今後も拡大すると考えられます。

市場の見方としては、クラウド市場ではマイクロソフトのAzureやグーグル・クラウドとの競争が激化しているものの、AWSはシェアの面で依然としてリードしています。今後、生成AIを活用したクラウドサービスの需要が高まることで、AWSの成長がさらに加速する可能性もあります。

デジタル広告事業の急成長

モトリーフールの記事では、アマゾンの広告事業にも注目していました。2024年第4四半期の広告売上は前年同期比18%増の173億ドルを記録し、同社のオンラインストア売上(756億ドル)の約23%に相当します(出典:Amazon Q4 2024 Earnings Report)。

広告事業の収益性についての考察としては、アマゾンの広告事業は、アルファベット(グーグル)やメタ(旧フェイスブック)と同等の高い利益率を誇る可能性があるとされています。実際、アルファベットのデジタル広告部門の営業利益率は約32%であり、アマゾンの広告事業もこれに近い水準であると推測されています。

この成長の背景には、アマゾンが持つ膨大な消費者データがあります。グーグルやメタとは異なり、アマゾンの広告は「消費者が購買に至る直前」の段階で表示されるため、広告効果が非常に高くなっていいます。これは、広告主にとって魅力的なポイントであり、今後も広告事業の成長を後押しすると考えられます。

景気後退でも影響を受けにくいビジネスモデル

現在、米国経済は景気後退の懸念が続いています。しかし、モトリーフールの記事では、アマゾンの収益構造が景気の影響を受けにくいことが強調されていました。

その理由は2つあります。

  1. AWSの安定した需要
    企業のデジタル化は加速しており、クラウドサービスの需要は景気後退の影響を受けにくいと考えられます。
  2. デジタル広告の強さ
    消費者の購買データを活用した広告は、ROI(投資対効果)が高く、広告主にとって魅力的な選択肢であり続けると見られます。

さらに、アマゾン・プライムの会員数が増加し続けている点も、同社の安定性を支えています。プライム会員は定期的にアマゾンで買い物をする傾向があり、eコマース事業の安定収益源となっています。

アマゾン株のバリュエーション:本当に割安なのか

現在、アマゾンの株価は過去1年間の実績利益の35.5倍で取引されており、これほど安かったのは2000年代半ば以来のことです(出典:YCharts)。しかし、当時のアマゾンの事業規模や収益構造と現在のそれとは大きく異なっています。長期的には、AWSとデジタル広告事業がアマゾンの利益を押し上げ、株価の上昇につながる可能性が高いと考えられます。

投資銀行スコシアバンクのアナリスト、ナット・シンドラー氏も同様の見方をしており、アマゾンの株価が今後12ヶ月で306ドルに上昇する可能性があると予測しています。これは現在の株価から50%以上の上昇を意味します。

モトリーフールの記事では、AWSとデジタル広告事業が引き続き成長することで、アマゾンの株価が長期的に上昇する可能性が高いと述べられていました。特に、これらの事業が同社の利益率を押し上げることで、株価に対する市場の評価が変わる可能性があると考えられます。

まとめ:アマゾン株は買い時か

モトリーフールの記事を分析すると、アマゾンの株価は過去20年間で最も割安な水準にあることがわかります。

特に、AWSとデジタル広告事業の成長が続く限り、同社の収益性は向上し、株価も回復する可能性が高いと考えられます。

しかし、市場の不透明感が依然として続いているため、短期的な値動きには注意が必要です。長期投資を前提とするならば、現在のアマゾン株は魅力的な投資機会となる可能性があります。

*過去記事はこちら アマゾン AMZN

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