3月10日(月)の米国株式市場は、は大幅に下落しました。トランプ大統領が「リセッション（景気後退）を排除できない」と発言したことが市場の不安を煽り、特にテクノロジー株を中心に売りが加速しました。市場の恐怖指数（VIX）が急上昇し、投資家心理が悪化しています。
以下は、10日に注目され、株価が大きく動いた銘柄とその詳細です。
レッドフィン (RDFN)
株価変動: +67.87%
詳細: 米国の不動産テック企業であるレッドフィンは、オンライン不動産プラットフォームを提供し、住宅購入・売却をサポートする企業です。住宅ローン会社ロケット・カンパニーズによる買収が発表され、株価が急騰しました。買収価格は1株あたり12.50ドル、総額は17.5億ドルの全株式交換取引となります。取引完了は2025年第2四半期または第3四半期の見込みです。一方、ロケット・カンパニーズの株価は16%下落しました。
ドアダッシュ (DASH)
株価変動: -0.12%
詳細: 米国のフードデリバリーサービス企業であるドアダッシュは、米国内でUber Eatsと競合する企業です。株価はS&P500指数への採用が発表されたものの、小幅下落しました。
オラクル (ORCL)
株価変動: -4.11%
詳細: 米国のIT企業であるオラクルは、データベースソフトウェアやクラウドサービスを提供しています。10日の取引終了後に決算発表を控えており、株価は4.1%下落しました。今年に入ってからの下落率は11%に達しています。
エヌビディア (NVDA)
株価変動: -5.07%
詳細: 米国の半導体メーカーであるエヌビディアは、GPUおよびAI向け半導体を開発・販売する企業です。株価は5.07%下落し、2025年に入ってからの下落率は16%に達しました。トランプ大統領の貿易政策への懸念が高まる中、米国経済の成長鈍化リスクがAI関連株の成長期待を抑制しています。一方、同社はFoxconnによる大規模言語モデル（LLM）の構築を支援することを発表しましたが、株価の支えにはなりませんでした。
サービスナウ (NOW)
株価変動: -7.85%
詳細: 米国の企業向けクラウドワークフロー管理企業であるサービスナウは、AIスタートアップのMoveworksを28.5億ドルで買収すると発表しました。しかし、投資家の期待を超える内容ではなかったため、株価は大きく下落しました。
ノボノルディスク (NVO)
株価変動: -9.43%
詳細: デンマークの製薬会社であるノボノルディスクは、糖尿病治療薬や肥満治療薬を開発・販売する企業です。新しい減量薬「CagriSema」の試験データが発表されましたが、同社の期待を下回ったため、株価は下落しました。
アプラビン (APP)
株価変動: -11.98%
詳細: 米国のモバイル広告およびアプリ収益化支援企業であるアプラビンの株価は、12%下落しました。シティのアナリストJason Bazinet氏は「弱気なレポートが株価に悪影響を与えた」と指摘。しかし、買い（Buy）評価を維持し、目標株価600ドルを設定しました。
テスラ (TSLA)
株価変動: -15.43%
詳細: 米国の電気自動車（EV）メーカーであるテスラの株価は、15.43%下落し222.15ドルとなりました。7週間連続での下落となり、トランプ大統領就任以来38%の下落となっています。CEOのイーロン・マスク氏がトランプ政権の「政府効率化省」に参加したことが投資家の懸念材料となっています。ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダン・アイブス氏は「投資家はマスク関連の問題を乗り越える必要がある」とコメントし、買い（Buy）評価と目標株価550ドルを維持しました。
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マイクロストラテジー (MSTR)
株価変動: -16.68%
詳細: 米国のビジネスインテリジェンス（BI）ソフトウェア企業であるマイクロストラテジーは、大量のビットコインを保有していることで知られています。トランプ政権が「米国戦略的ビットコイン準備金」の創設を発表しましたが、市場は失望。政府が市場でビットコインを購入するのではなく、犯罪および民事没収手続きで取得したビットコインを準備金とする方針を示したことが影響し、株価は16.68%下落しました。
コインベース (COIN)
株価変動: -17.58%
詳細: 米国の仮想通貨取引所運営企業であるコインベースの株価は、仮想通貨関連株の下落とともに18%近く下落しました。S&P500への採用が見送られたことも売り材料となりました。また、ロビンフッドが規制違反により3,000万ドルの罰金を支払うと発表したことも、業界全体のセンチメントを悪化させました。