モンゴDBの株価大暴落!それでも買うべき理由とは?

  • 2025年3月7日
  • 2025年3月7日
  • BS余話

モンゴDB(MDB)は、3月5日の決算発表において保守的なガイダンスを示し、一部のアナリストからは賛否の声が上がりました。株価は6日の米国市場で大きく下落しています。しかし、ウォール街では依然として、同社が人工知能(AI)ブームの恩恵を受けると期待されています。

モンゴDBの決算内容

ニューヨークに本社を構えるモンゴDBは、1月31日締めの四半期決算で、調整後の1株当たり利益が1.28ドルとなり、アナリスト予想の0.66ドルを大幅に上回りました。売上は5億4,800万ドルで、こちらも市場予想の5億2,100万ドルを上回る結果となりました。

前年同期と比較すると、売上は20%増加し、調整後の利益は48%増加しました。これにより、事業の成長が順調に進んでいることが示されました。

2025年度のガイダンスが市場の期待を下回る

しかし、2025年度の売上予想が市場の期待を下回ったことが、株価の急落を引き起こしました。モンゴDBは、通期の売上を22億4,000万ドル〜22億8,000万ドルと見込んでいますが、市場予想の23億3,000万ドルには届きませんでした。

このガイダンスの発表を受け、同社の株価は6日の米国市場で26.94%下落し、終値は192.98ドルとなりました。これは、2022年9月1日に弱気な決算ガイダンスを発表した際に記録した25%の下落以来、最も大きな1日での下落幅となりました。

アナリストの評価は分かれる

今回の決算発表を受けて、一部のアナリストはモンゴDBの目標株価を引き下げました。

  • ウェルズ・ファーゴは、投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に引き下げ、目標株価を365ドルから225ドルに下方修正しました。これは、現在の株価から17%の上昇余地を示しています。
  • モルガン・スタンレーは、「オーバーウェイト」の評価を維持しつつ、目標株価を350ドルから315ドルに引き下げました。同社は、2025年度の売上成長率が12%~14%と予想され、市場予想の17%を下回ることを指摘しました。また、営業利益率のガイダンスも市場予想を下回るものであったと評価しています。
  • ウェドブッシュ証券は、「アウトパフォーム」の評価を維持しつつ、目標株価を360ドルから300ドルに引き下げました。同社のアナリストは、「今後の事業運営には課題があるものの、モンゴDBは依然として収益化の初期段階にある」との見解を示しました。

モンゴDBはAIブームに乗れるのか?

一方で、多くのアナリストはモンゴDBの成長性を引き続き評価しています。

  • トゥルイスト証券は、目標株価を400ドルから300ドルに引き下げましたが、「ガイダンスは保守的すぎる可能性がある」と指摘しました。
  • グッゲンハイム証券も「買い」の評価を維持しつつ、目標株価を325ドルから300ドルに引き下げました。アナリストは、モンゴDBのビジネスの質と市場での評価の間に「大きな乖離がある」と述べています。同社のガイダンスは歴史的に保守的であり、競合他社がより積極的な予想を示している中で、この姿勢が株価の急落を助長した可能性があると分析しています。

また、同社のクラウドデータベースプラットフォーム「Atlas」は、より大きなシェアを占めるようになり、安定化が進んでいるとの見方もあります。AI技術の進化とともに、Atlasがさらなる成長を遂げる可能性があると市場は注目しています。

今後の見通し

モンゴDBの株価は今回の決算発表を受けて大きく下落しましたが、ウォール街では依然として同社の成長を期待する声が多くあります。短期的には市場の不安が続く可能性がありますが、AIの普及が進む中で、モンゴDBがクラウドデータベース市場でさらなる成長を遂げる可能性は十分にあります。

今回の下落を一時的な調整と捉えるか、それとも今後の成長の鈍化を示すサインと見るかは、投資家の判断に委ねられます。ただし、モンゴDBのビジネスモデルや技術力を考慮すると、中長期的には成長の余地がある企業として注目され続けるものと思われます。

*過去記事「好業績でも急落!モンゴDBの株価下落の理由とは?

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