折りたたみiPhoneがついに登場か?2026年に発売の可能性

アップル(AAPL)が2026年に初の折りたたみスマートフォンを出荷する可能性があると、台湾のTFインターナショナル証券のアナリストであるミンチー・クオ氏が報告しています。

アップルは、この記事の執筆時点でコメントを発表しておらず、折りたたみモデルに関しても公式な発表は行っていません。同社は未発表の製品について詳細を明かさない方針を取っています。

折りたたみiPhoneの発売時期と価格

クオ氏によると、折りたたみiPhoneは現在、2026年の後半に発売される予定で、価格は2,000ドル〜2,500ドルになると見られています。また、2026年には300万~500万台が出荷され、2027年には2,000万台に達する可能性があるとのことです。

クオ氏だけでなく、ウォール・ストリート・ジャーナルも2026年に向けて同社の折りたたみスマートフォン開発が進んでいると報じています。

折りたたみスマホ市場の現状

アップルが折りたたみデバイスの特許を取得したのは2014年にさかのぼります。しかし、10年以上が経過した現在、折りたたみスマートフォン市場をリードしているのは、韓国のサムスン電子と中国のファーウェイ・テクノロジーズです。

では、なぜ今、アップルが折りたたみスマホ市場に参入するのでしょうか。それは、iPhoneの販売台数が減少傾向にあるからです。市場調査会社ファクトセットのデータによると、iPhoneの販売台数は2023年の2億3,100万台から2024年には2億2,400万台に減少したとされています。このため、同社は新たな成長の機会を模索しているのです。

中国市場での苦戦と競争の激化

特に中国市場において、アップルのiPhone出荷台数は2024年に前年比17%減少しました。その結果、世界第2位のスマートフォン市場である中国において、アップルはシェア3位に転落し、Vivoとファーウェイに抜かれる形となりました(カナリス調べ)。

2025年2月に開催された世界最大のモバイル・通信見本市であるモバイル・ワールド・コングレス(MWC)では、アップルが直面する競争の厳しさが浮き彫りになりました。シャオミオナーオッポといった中国メーカーは、AIを搭載した最新のフラッグシップスマートフォンをiPhoneと同程度の価格帯で発表しました。一方、ファーウェイは世界初のトリプル折りたたみスマートフォンを発表し、グローバル市場で販売を開始しました。その価格は約3,789ドルとされており、アップルの折りたたみiPhoneの予想価格よりも高額になっています。

AI戦略と競争の展望

アップルは「Apple Intelligence」としてAI技術を導入していますが、中国本土で購入されたデバイスでは未だに利用できません。同社は、中国のeコマース企業であるアリババとのAI技術提携について規制当局の承認を待っている状態です。その間に、競合他社は着実にAI技術を進化させています。オナーは、今後5年間でAI開発に100億ドルを投資する計画を発表しました。

また、シャオミ、オナー、オッポは、非中国市場向けにGoogleのAI技術「Gemini」を統合し、スマートフォンの性能向上を図っています。これまでGoogleは中国メーカーとの協力を限定的にしていましたが、近年になりオナーとの提携を深め、最新のAI機能を提供する動きを見せています。

米国市場での競争とアップルの戦略

中国のスマートフォンメーカーは米国市場にはほとんど参入していません。アップルの米国市場における最大のライバルは、依然としてサムスンです。サムスンもまたGoogleのAIを統合し、2025年初頭に発売されたGalaxy S25シリーズに最新のAI機能を搭載しました。

テクノロジーリサーチ企業Futurum GroupのCEOであるダニエル・ニューマン氏は、「新しいサムスンのAI機能は、アップルのAI技術よりも全体的に優れている」と評価しています。しかし、同時に「アップルは非常に忠実なユーザーベースを持っており、その影響力は依然として大きい」とも述べています。

今後、アップルが折りたたみスマートフォンとAI技術を融合させることで、iPhoneの販売を再び成長軌道に乗せることができるのか、注目が集まります。

*過去記事はこちら アップル AAPL

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