パランティア株、30%急落で買い時到来? アナリストが評価を引き上げた理由とは

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価がここ数週間で約30%下落したことを受け、これまで弱気派だったアナリストがその見解を改めました。ウィリアム・ブレアのルイ・ディパルマ氏は、これまで「アンダーパフォーム」としていた評価を「マーケットパフォーム」に引き上げました。

3月5日の米国市場では、開始直後の段階でパランティアの株価は0.7%高となっています。

パランティア株はまだ割高か? それでも評価を引き上げた理由

ディパルマ氏は依然としてパランティアの「割高な」バリュエーションを懸念しています。現在、同社の2026年の予想フリーキャッシュフローの約100倍で取引されており、最近の株価下落前は125倍でした。売上の成長が急激に鈍化すれば、この倍率はさらに低下する可能性があると指摘しています。

しかし、同氏のバリュエーションに対する考え方も変化していると述べています。

AI市場の熱狂がパランティアに追い風

「パランティアに対する最大の懸念は、その際立ったプレミアムバリュエーションだった」とディパルマ氏は述べています。しかし、最近ではエヌビディア(NVDA)をはじめとしたAI関連企業への市場の熱狂が続いており、オープンAIの評価額が3,000億ドルを超えるなど、投資家がAI企業に対して高いバリュエーションを与え続けていることに言及しました。

このような市場環境を踏まえ、「パランティアのプレミアム評価も今後維持される可能性がある」と考えを改めたと述べています。

事業のポジティブな進展にも注目

パランティアに対する見方を変えた要因の一つとして、同社のAI関連事業の好調さが挙げられます。ディパルマ氏によると、前四半期の受注が後半に集中していたため、第1四半期の業績には追い風となる可能性があります。

また、政府向け事業の収益の安定性についても、当初の見込みよりも高いことが確認されました。さらに、売上が2022年から2024年にかけて50%増加したにもかかわらず、人員の増加はわずか3%にとどまっている点も注目に値します。このことから、パランティアは大幅なコスト増を伴わずに売上を拡大できていることがわかります。

2025年の売上予想は未達か、それでも利益率は向上

パランティアは、2022年8月8日に発表した2025年の売上目標45億ドルには届かない見込みですが、利益率の拡大が顕著であるとディパルマ氏は指摘しています。同社は、高い市場での知名度を活かし、顧客獲得を加速している点も評価されています。

株価の変動は続く? 今後の見通し

パランティアの株価は過去1年間で255%上昇しています。市場のリスク選好が再び強まれば、株価が再び最高値を更新する可能性もあります。しかし、ディパルマ氏は「今後1年間は株価が一定の範囲内で推移し、変動の激しい状態が続く」と見ています。

投資家にとっては、AI市場の熱狂とパランティアのバリュエーションの高さのバランスをどう見るかが、今後の投資判断のポイントになりそうです。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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