スーパーマイクロの株価急騰:決算提出で上場廃止の危機を回避

スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)の株価が2月26日の米国市場で大幅に上昇しました。同社は待望の決算を提出し、過去数カ月間にわたる上場廃止の危機を乗り越えたため、投資家の信頼が回復しました。しかし、依然として不安要素が残る状況です。

スーパーマイクロの株価動向

25日には株価が12%下落しましたが、26日は午前11時過ぎの段階で20%上昇し、54.68ドルに達しました。これは、同社が2024年6月30日に終了した会計年度の年次報告書と、2024年9月30日および12月31日に終了した四半期報告書を、25日の取引終了後に提出したことを受けたものです。これにより、ナスダックから与えられた期限延長に対応しました。

監査法人BDOの評価

スーパーマイクロの監査法人であるBDOは、提出された決算について「すべての重要な点において、会社の財政状態を公正に表示している」と述べました。一方で、「2024年6月30日現在、財務報告に関する内部統制がすべての重要な点において維持されていない」とも指摘しています。

この点について、スーパーマイクロはコメントを求められましたが、すぐには回答を出していません。BDOは、同社の前監査法人であるアーンスト・アンド・ヤングが財務諸表に関与することを望まず、辞任した後に任命された経緯があります。

過去の会計問題と空売りレポート

スーパーマイクロにとって、会計関連の問題は今回が初めてではありません。2024年8月、空売りファンドのヒンデンブルグ・リサーチが同社について「明白な会計上の問題、未公表の関連当事者取引の証拠、制裁および輸出管理の不備、顧客との問題」があるとするレポートを発表しました。

これに対し、スーパーマイクロは、内部調査を実施した結果、不正や不祥事の証拠は見つからなかったと発表しています。

株価の推移と今後の見通し

スーパーマイクロの株価は年初から回復傾向にあります。今回の急騰により、ヒンデンブルグ・リサーチのレポートが発表される前の水準に戻りつつあります。しかし、26日の上昇を考慮しても、株価は2024年3月のピークである118ドルから大幅に下落している状況です。

同社は人工知能(AI)関連のサーバー需要の高まりを背景に、成長を続けていますが、財務面での懸念が依然として残っています。今後の決算発表や企業の対応が、投資家の信頼回復にどのように影響するのか注目されます。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG