スーパーマイクロ、10-Kを提出し時間外取引で急騰

スーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)が、遅れていた10-Kを提出しました。これを受け、同社の株価は2月25日の時間外取引で一時20%近く上昇するなど、急騰しています。

決算提出の遅延と上場廃止リスク

ナスダックは、スーパーマイクロに対し2024年6月30日終了の通期および9月30日終了の3ヶ月間の財務報告書の提出を求めていました。もしこの期限に間に合わなければ、同社株は上場廃止のリスクに直面する可能性がありました。

スーパーマイクロは、空売り筋のヒンデンブルグ・リサーチが会計上の問題を指摘する報告書を発表した後、2024年8月に決算発表を延期しました。同社は証券取引報告書の中で、不正行為を否定し、ヒンデンブルグ・リサーチのレポートには「誤解を招く情報や不正確な記述が含まれている」と主張しました。

さらに、ナスダックはスーパーマイクロの前監査法人であるアーンスト・アンド・ヤングが10月に辞任したことを受け、同社の決算報告書の提出期限を延長しました。その後、スーパーマイクロは新たにBDOを監査法人として任命し、2025年2月11日の投資家向けアップデートで「決算提出に向けて真摯に取り組んでいる」と述べていました。

株価の推移と投資家の反応

スーパーマイクロの株価は、決算提出の遅延による不透明感から25日に11.76%下落し、45.54ドルになりました。

また、過去4日間で株価は20%以上下落し、2024年11月中旬以来の最悪の4連続下落となりました。しかし、それにもかかわらず、2025年に入ってから株価は50%近く上昇しており、AIサーバーメーカーとしての地位を維持しながら投資家の関心を集めています。

今後の見通しと上場維持の可能性

スーパーマイクロが決算を提出したことで、ナスダックの上場規則を遵守している限り普通株は上場維持となる見込みです。仮に本日の期限に間に合わなかったとしても、最大180日間の再延長を申請することが可能です。

企業法務の専門家であるクリス・マンダーソン氏によると、仮にスーパーマイクロが上場廃止となった場合でも、同社には再上場の選択肢があります。しかし、再上場にはナスダックの新規上場基準を満たす必要があり、株主資本、市場価値、最低株価4ドルといった基準をクリアしなければなりません。

また、上場廃止となった場合、スーパーマイクロ株は店頭市場(OTCBB)での取引に移行する可能性があります。ただし、大手機関投資家は通常、ナスダックやニューヨーク証券取引所に上場していない銘柄を保有できないため、資金調達の見込みが悪化するリスクが高まります。

まとめ

スーパー・マイクロ・コンピュータは、決算提出遅延による上場廃止リスクを回避するため、10-Kを提出しました。この発表を受けて株価は時間外取引で急上昇しています。今後の焦点は、同社がナスダックの上場規則を引き続き遵守できるかに移ります。

AI関連株の中でも特に注目を集めるスーパーマイクロは、投資家の信頼を取り戻し、今後の成長を持続できるのか注視されます。

*過去記事はこちら  スーパー・マイクロ・コンピュータ SMCI

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