エヌビディアの株価はどうなる?決算発表を前に投資家が注目すべきポイント

ここ数カ月、エヌビディア(NVDA)の株価は乱高下しながらも、昨年6月以来横ばいの動きを見せています。市場では、決算発表を受けて株価が大きく変動する可能性があるのか、それとも投資家が他の要因に目を向けるべきなのかについて、さまざまな意見が交わされています。米国みずほ証券のデスク・ベースのアナリストであるジョーダン・クライン氏は、エヌビディアの四半期決算を前に、強気の見方を示しています。

エヌビディアの株価は上昇する可能性がある

クライン氏は顧客向けのメモの中で、「市場にはまだ多くの資金が傍観者として控えており、株価が上昇に転じれば買いが殺到する可能性がある」と指摘しました。そのため、エヌビディアの株価は上昇するとの見方を示しています。

また、同氏はエヌビディアの最新GPU「ブラックウェル」シリーズに対する需要が、供給を大きく上回っている点にも注目しています。これにより、エヌビディアは2025年後半に向けて生産能力を強化する方針を打ち出しており、市場の期待感が高まっています。

エヌビディアの株価を左右する懸念材料

一方で、投資家が慎重な姿勢を崩せない要因もいくつかあります。そのひとつが、中国の人工知能(AI)企業が「ディープシーク(DeepSeek)」を活用することで、AI開発に必要なハードウェアを削減できる可能性が指摘されていることです。もしこの技術が普及すれば、エヌビディアの製品需要が鈍化するリスクも考えられます。

また、TDカウエンのアナリストによると、マイクロソフト(MSFT)がデータセンターのリースをキャンセルした可能性があり、市場ではこれがクラウド関連の需要に影響を及ぼすのではないかとの懸念が広がっています。米国みずほ証券のヴィクラム・マルホトラ氏は、「当社の調査では、マイクロソフトが潜在的なリース契約を見送ったか、あるいは他のハイパースケール企業が過去に行ったような調整を行った可能性がある」と述べています。
*関連記事「マイクロソフトがデータセンターリースを突然キャンセル!AI投資見直しの兆候?

エヌビディアの決算発表に対する慎重な見方

市場では、エヌビディアの決算発表が株価を押し上げる材料になるのかについて、慎重な見方もあります。シュティフェルのアナリストであるルーベン・ロイ氏は、「長期的には大きな問題にはならないが、現在の市場の不透明感を考えると、今回の決算が株価を強く押し上げる要因になる可能性は低い」と指摘しています。

また、メリウス・リサーチのベン・ライツェス氏は、より大局的な視点から、エヌビディアの将来性に対して楽観的な見方を示しています。「AIチップ企業にとって、需要の拡大はすでに実証されている。テクノロジー大手各社はAI市場で優位に立とうと競い合っており、それがエヌビディアの売上増加につながっている」と述べています。

2025年のエヌビディアはさらなる成長を遂げるのか

ライツェス氏は、エヌビディアのハードウェアを「フェラーリ」に例え、イーロン・マスク氏率いるxAIのような企業がエヌビディアのチップを高く評価していることを強調しています。「競争環境の変化の中で、2025年にはエヌビディアが市場を席巻する可能性が高い」とも述べています。

また、AI業界全体の需要の高まりが続く限り、エヌビディアはその恩恵を受けると考えられています。特に、事前訓練や推論のプロセスにおいて、エヌビディアの製品は不可欠な存在となりつつあります。

まとめ:エヌビディアの株価動向をどう見るべきか

エヌビディアの株価は、決算発表を前に不透明感があるものの、AI市場の成長が続く限り、長期的な展望は明るいと考えられます。短期的には市場のボラティリティが続く可能性があるものの、最新GPUの需要の強さやAI市場の拡大が追い風となり、2025年以降の成長が期待されています。

投資家にとって重要なのは、短期的な市場の動揺に左右されるのではなく、長期的な視点でエヌビディアの成長ポテンシャルを見極めることです。決算発表後の株価の動向に注目しつつも、AI市場全体の発展とともにエヌビディアが引き続き市場をリードするかどうかを見極めることが求められます。

*過去記事はこちら  エヌビディアNVDA

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