トレードデスクが決算ミスで大幅下落…長期投資のチャンスか、それとも危険信号か?

プログラマティック広告プラットフォームを提供する トレードデスク(TTD) の株価が、2025年2月12日に発表された第4四半期決算を受けて急落しました。翌日の取引で33%も下落し、多くの投資家に衝撃を与えました。過去1ヶ月の下落率は40%に達しています。

この急落について、米国の著名な投資情報サイト モトリーフール(The Motley Fool) が詳しく分析した記事「Is The Trade Desk Stock a Buy Now?」を公開しています。この記事では、その内容を紹介しながら、トレードデスクの今後の投資判断について考えてみたいと思います。

モトリーフールの記事の概要

モトリーフールは、トレードデスクの決算発表後の株価急落について、以下のポイントを指摘しています。

決算の結果が市場予測を下回った

トレードデスクの第4四半期売上は7億4,100万ドルで、3か月前に発表された売上予測7億5,600万ドルを下回る結果となりました。
また、金利・税金・減価償却・償却前利益(EBITDA)も市場予想を下回る形となり、投資家の失望を招きました。

ジェフ・グリーンCEOは、今回の業績不振について「一連の小さな実行上のミスが影響した」と説明しており、同社が成長する中で生じた組織の構造改革や営業アプローチの変更が短期的な売上減少につながったと述べています。

株価が過去に割高だったことも影響

決算発表前のトレードデスクの株価は売上の25倍、直近利益の157倍で取引されており、非常に高い評価を受けていました。
これだけの高評価を正当化するには、市場予想を上回る成長が求められます。しかし、第1四半期の売上成長率は17%に減速すると予測されており、この鈍化が売りを誘発した可能性が高いと分析されています。

長期的には依然として成長市場

短期的な業績の落ち込みが見られるものの、モトリーフールはプログラマティック広告市場が今後10年間で10倍以上に拡大すると予測している市場調査会社ポラリス・マーケット・リサーチのデータを引用しています。
2034年には市場規模が1,170億ドルに達する見込みであり、トレードデスクがこの市場でのシェアを維持できれば、今後の売上成長が期待できると考えられます。

また、同社はAI技術を活用し、広告主が広告費の収益率(ROI)を向上させることを可能にするプラットフォームを提供しており、これは長期的に安定した成長につながる可能性が高いと指摘しています。

今後の投資判断:買いか、様子見か?

モトリーフールの記事では、今回の株価下落を「長期的な成長を信じる投資家にとって魅力的な買い場」と捉えることもできると述べています。

一方で、トレードデスクのPERはナスダック100指数の平均よりも依然として高く、短期的な業績鈍化が続く可能性もあるため、「さらに下がる可能性もあるため、ウォッチリストに入れておくのも一つの選択肢」とも提案しています。

まとめ

今回のトレードデスクの株価急落について、モトリーフールの記事を紹介しながらポイントを整理しました。

  • 決算が市場予測を下回り、株価が急落
  • 過去の割高な評価が影響し、投資家の売りを誘発
  • 長期的にはプログラマティック広告市場の成長が見込める
  • 短期的な成長鈍化はあるが、長期投資家にとっては魅力的な買い場の可能性も

このように、トレードデスクは短期的には不安定な動きを見せる可能性があるものの、長期的には成長余地が大きい企業です。
投資家は、自身のリスク許容度や投資スタイルに応じて、「今の下落を買いのチャンスと捉えるか、さらなる下落を待つか」を判断する必要があります。

トレードデスクに関心のある投資家は、今後の決算や市場動向を注視しながら慎重に判断することが重要です。

*過去記事はこちら トレードデスク TTD

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