メルカド・リブレがラテンアメリカ最強のeコマース企業である理由とは?最新決算を徹底解説!

  • 2025年2月23日
  • 2025年2月23日
  • BS余話

ラテンアメリカのeコマースおよびフィンテック大手であるメルカド・リブレ(MELI)が、2024年第4四半期の決算で市場予想を大幅に上回る結果を発表しました。純利益は6億3,900万ドルに達し、アナリスト予想の4億600万ドルを大きく超え、売上高も61億ドルと驚異的な成長を記録しています。この好決算を受け、2月21日の米国市場で株価は7%の急騰を見せ、終値は2,260ドルとなっています。

では、なぜメルカド・リブレはラテンアメリカ最強のeコマース企業と言われるのか?その理由を、最新の業績データとともに徹底解説します。

急成長の背景にあるビジネスモデルとは?

メルカド・リブレの成長を支えているのは、単なるeコマース企業ではなく、フィンテックを組み合わせた独自のビジネスモデルです。同社は以下の3つの事業領域で圧倒的な競争優位性を築いています。

  1. eコマースプラットフォーム
    • ユニーク・アクティブ・バイヤー数は6,700万人に達し、1年間で大幅に増加
    • 2024年中に年間1億人のアクティブ購入者を超える目標を達成
  2. フィンテック(決済・クレジット事業)
    • 月間アクティブ・フィンテックユーザーは6,100万人に急増
    • 与信残高が66億ドルに拡大し、クレジットカード事業は前年比2倍以上の成長
  3. 広告事業の拡大
    • GMV(商品取引総額)の2.1%に達し、前年比41%の成長
    • eコマース事業とのシナジーにより、さらなる収益拡大が期待

決算の詳細:市場予想を超えた驚異の成長

2024年第4四半期の業績

  • 純利益:6億3,900万ドル(予想:4億600万ドル)
  • 売上高:61億ドル(予想超え)
  • GMV(商品取引総額):145億ドル(予想を下回るも堅調)
  • 決済総額:590億ドル(ほぼ予想通り)

特に広告事業の成長が著しく、eコマースの成長とともに収益を大幅に押し上げる要因となっています。

経済環境とリスク:慎重なクレジット戦略

メルカド・リブレは主にブラジル、メキシコ、アルゼンチンの市場で事業を展開していますが、それぞれの国の経済環境には不確実性が伴います。

  • ブラジル:金利上昇の影響を受け、信用取引に対する慎重な姿勢を継続
  • アルゼンチン:ハビエル・ミレイ大統領による経済改革が進行中で、クレジットカード事業の開始は慎重に判断

これにより、今後の市場環境の変化に適応しながら成長を続けることが求められます。

アナリスト評価と今後の見通し

ブルームバーグの調査によると、メルカド・リブレのアナリスト評価は「買い」推奨が25件、保留1件、売り推奨1件と圧倒的にポジティブです。

また、12カ月後の目標株価は2,410ドルとされており、決算発表後には少なくとも5人のアナリストが目標株価を引き上げました。

ゴールドマン・サックスのアナリスト、イルマ・スガーズ氏は「経営陣は持続可能な成長を促進するための投資を繰り返し実施しており、今後の展開に期待が持てる」とコメント。
モーニングスターのアナリスト、ショーン・ダンロップ氏も「経済的な競争優位性を深めている段階にある」と評価しています。

まとめ:メルカド・リブレはラテンアメリカ最強のeコマース企業か?

今回の決算発表を受け、メルカド・リブレの強さが再確認されました。
特に、eコマースとフィンテックを組み合わせたビジネスモデルは、ラテンアメリカ市場で独自の地位を築いており、成長の余地が大きいと考えられます。

マクロ経済の不確実性があるものの、同社は慎重な経営戦略を取ることでリスクを抑えつつ成長を続けています。長期的な投資先として、引き続き注目すべき銘柄となっています。

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