ブロック株が急落、それでも強気のアナリストの見解とは?

ブロック(XYZ)の株価は2月21日、決算発表を受けて大幅に下落しました。しかし、J.P.モルガンをはじめとするアナリストの中には、依然として強気の見方を崩していない専門家もいます。本記事では、ブロックの最新決算内容や、アナリストの評価、今後の成長見通しについて詳しく解説します。

ブロックの株価が急落した理由

ブロックの株価は、第4四半期決算が市場予想を下回ったことを受け、17.69%下落し68.35ドルとなりました。これは、2022年5月11日以来の大幅な下落率です。

具体的には、同社の2024年10月から12月期の1株当たり利益は71セントで、ファクトセット調べのアナリストのコンセンサス予想88セントを下回りました。また、売上は60億3,000万ドルで、予想の62億9,000万ドルを下回る結果となりました。さらに、2025年第1四半期の見通しも市場の期待を下回り、調整後の営業利益は4億3,000万ドルと、予想の4億5,700万ドルを下回っています。

J.P.モルガンの強気な見解

J.P.モルガンのアナリストは、ブロックの成長戦略に対して依然として強気のスタンスを取っています。彼らは、2025年の成長カーブが予想よりも急になることで、達成のハードルが高くなると指摘しつつも、ブロックの「成長の形には驚きがあった」と評価しています。

ブロックは、キャッシュアプリとスクエアの統合を進め、長期的な成長基盤を築いていると考えられています。J.P.モルガンは、目標株価を現在の水準から30%近く上昇する可能性があると予測しており、同社の市場成長力を高く評価しています。

他のアナリストの見解と目標株価

J.P.モルガン以外のアナリストも、ブロックの将来性を評価しています。例えば、サスケハナのアナリストは、ブロックの目標株価を100ドルと設定し、引き続きポジティブな格付けを維持しています。彼らは、ブロックの事業戦略の中核にはパートナーシップがあり、2025年後半には新製品(例えば、キオスク端末)の展開によって、競争力が維持されると予想しています。

一方で、キャッシュアプリの成長にはやや懸念があるとの指摘もあります。月間アクティブユーザー数が前四半期比、前年同期比ともにほぼ横ばいであり、「収益化が進んでいない」との見方もあります。この点について、サスケハナは「エンゲージメントを構築するためにさらなる取り組みが必要」と述べています。

長期的な収益成長への期待

ベンチマークのアナリスト、マーク・パーマー氏は、ブロックの決算が予想を下回ったものの、長期的な収益成長に対する取り組みにはポジティブな要素があると指摘しています。同氏は、ブロックの目標株価を99ドルとし、引き続き「買い」の格付けを維持しています。

また、BTIGのアナリストであるアンドリュー・ハート氏は、ブロックのエコシステムが消費者とマーチャントの双方にとって魅力的なポジションを築いていることを強調し、目標株価を110ドルに設定しました。同氏は「キャッシュアプリとスクエアの統合が進むことで、各セグメントがさらに強くなる可能性がある」と述べています。

シーポート・リサーチ・パートナーズのアナリスト、ジェフ・キャントウェル氏も、「買い」の格付けを維持し、目標株価を113ドルに設定しました。同氏は、2025年度の業績見通しが慎重なものになる可能性を指摘しつつも、現在の株価下落を短期的な買い場と捉えています。

ブロックの今後の展望

ブロックは、2024年にキャッシュアプリとスクエアの両事業の成長加速のための基盤作りに注力しました。そして、その成果が2025年に具体化すると見込まれています。特に、キャッシュアプリのアフターペイ統合など、決済システムの進化により、ブロックの競争優位性がさらに高まる可能性があります。

また、コスト管理の厳格化も評価されており、成長投資を継続しながらも、適切な経営判断が行われている点はポジティブな材料となります。今後は、新製品の投入や市場拡大戦略が成功するかどうかが、株価回復の鍵を握ることになりそうです。

まとめ

ブロックの株価は、決算発表を受けて大きく下落しましたが、アナリストの多くは依然として強気な見方をしています。キャッシュアプリとスクエアの統合、コスト管理の徹底、新製品投入などの戦略が、2025年以降の成長を支える要素となると考えられています。

短期的には不透明な要素があるものの、ブロックの長期的な成長ポテンシャルを信じる投資家にとって、現在の株価水準は魅力的なエントリーポイントとなる可能性があります。今後の動向に注目しながら、投資判断を行うことが重要です。

*過去記事「ブロック株が急上昇、2025年の成長ストーリーに注目集まる

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