パランティア株は今が売り時?急騰後のリスクと今後の見通しを徹底分析!

米国の投資情報誌「バロンズ(Barron’s)」が、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価急騰に関する記事「Palantir Stock Is Off the Charts. Why It’s Time to Sell.」を掲載しました。本記事では、バロンズの記事を参考にしながら、パランティアの最新の業績やバリュエーション、今後の見通しについて紹介します。

パランティアの株価は過去2年で19倍に上昇

バロンズによると、パランティアの株価は、AI技術の普及とともに急上昇し、2022年末から約19倍に達しているとのことです。特に2025年1月の安値からほぼ2倍の124ドルまで上昇し、その主な要因は、第4四半期の決算が市場予想を大きく上回ったことだと指摘しています。

同四半期の売上は前年同期比で36%増加し、利益率も市場の予想を超えていました。売上の成長率はアナリストの予想を約30%も上回り、投資家の期待を押し上げたとしています。しかし、こうした急騰が続く中、今が売り時なのかについての議論が高まっています。

バリュエーションは極端に高い水準に

バロンズは、パランティアの現在のバリュエーションは過熱気味だと指摘しています。同社の時価総額は2,800億ドルに達し、2025年の売上予想37億5,000万ドルに対する価格売上倍率(P/Sレシオ)は約75倍になっているとのことです。これは、業界平均と比較しても極めて高い水準です。

また、テクニカル分析の観点からも、パランティアの株価は50日移動平均線を大幅に上回っており、過去のパターンから考えても大きな調整局面に入る可能性があるとバロンズは分析しています。

AI市場の成長は続くが、成長率は鈍化の可能性

AI市場は今後も成長が期待される分野ですが、バロンズの記事によると、ナスダック上場企業の売上成長率は2025年の23%から今後2年間で年率16%に減速すると予測されています。この成長率の鈍化は、パランティアの業績にも影響を与える可能性があるとのことです。

また、パランティアのフリーキャッシュフローの成長率も、過去の40%超の水準から、今後3年間は年率30%程度に鈍化すると見られています。さらに、2026年と2027年の売上成長率は年率29%と予測されており、2025年の成長率よりも低下するとしています。

ウォール街の評価

バロンズの記事では、ウォール街のアナリストの意見も紹介されています。ドイツ銀行のアナリスト、ブラッド・ゼルニック氏は、パランティアの株価を「売り」と評価し、目標株価を50ドルと設定しています。現在の株価水準と比較すると、大幅な下落余地があるという見解です。

また、米国みずほ証券のアナリスト、グレッグ・モスコウィッツ氏も、「現在の価格売上倍率を正当化するのは困難」とし、目標株価を80ドルと設定しています。これは現在の株価から約35%の下落を示唆するものです。

バロンズの結論:売却を検討するのも賢明な判断

バロンズの記事では、パランティアのAI市場での競争力は引き続き高いものの、現在のバリュエーションは異常に高く、過熱感があると結論づけています。特に、テクニカル分析の観点からも株価調整の可能性が高いこと、ウォール街のアナリストの多くが慎重な見方をしていることを考慮すると、一部売却を検討するのは合理的な判断だと指摘しています。

もちろん、長期的にAI市場の成長を信じるのであれば、ポートフォリオの一部として保有を続けるのも選択肢の一つですが、現時点では新規投資には慎重になるべきだとしています。

まとめ

バロンズの記事では、パランティアの株価急騰に対し、バリュエーションの高さや成長率の鈍化を理由に、現在の水準での投資リスクを指摘しています。AI市場の成長が続くことは間違いありませんが、パランティアの株価がその成長をすでに十分に織り込んでいるため、今後の伸びしろが限られる可能性があるとの見解が示されています。

現在パランティア株を保有している投資家にとって、利益確定を検討するのも賢明な選択肢かもしれません。これから投資を検討している場合は、今後の業績や市場動向を慎重に見極めることが重要です。

*過去記事はこちら パランティア PLTR

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