アクソン・エンタープライズの株価が急落、アナリストの格下げが影響

アクソン・エンタープライズ(AXON)の株価が、2月19日の米国市場で大幅に下落しました。19日の終値は16.42%安の593.42ドルとなりました。この下落は、アナリストによる株価評価の引き下げが主な要因となっています。

市場が開く前に発表されたノースコーストリサーチのレポートでは、アクソンの株価評価が「買い」から「中立」に引き下げられました。この評価変更が市場の反応を引き起こし、株価の下落につながったと考えられます。

フロック・セーフティとの提携解消が影響

ノースコーストリサーチのアナリストであるキース・ハウサム氏は、競争の激化がアクソン事業の環境に不透明感をもたらしていると指摘しました。特に、同社がフロック・セーフティとの提携を解消したことが懸念材料となっています。

アクソンは2020年にフロック・セーフティと提携を結びましたが、最近になってこの提携を解消しました。これにより、同社はフロック・セーフティを競争相手として直接対峙する立場になりました。アナリストは、この競争環境の変化が短期的な株価上昇を抑える可能性があると考えています。さらに、両社のリーダー間で批判的な発言が交わされており、市場の不安感が高まっています。

フロック・セーフティとは?

フロック・セーフティは、米国ジョージア州アトランタに本社を構えるテクノロジー企業で、法執行機関向けの監視システムを提供しています。主にナンバープレート認識カメラ(LPRカメラ)を活用した犯罪予防・捜査支援の技術を開発・販売しており、警察や地域コミュニティの治安維持に貢献しています。

同社のシステムは、リアルタイムで車両データを記録・分析し、盗難車の特定や犯罪捜査をサポートします。クラウドベースのプラットフォームを活用しており、法執行機関同士のデータ共有が容易である点が強みです。近年では、より高度なAI技術を取り入れた製品開発を進めており、市場での競争力を高めています。

2月25日の決算発表が重要なポイントに

アクソンは、2月25日の市場終了後に第4四半期決算を発表し、投資家向けの電話会議を開催する予定です。同社は前回の四半期決算で、売上ガイダンスを5億6000万ドルから5億7000万ドルの範囲と発表していました。

フロック・セーフティとの関係解消の影響を受け、アクソンの2025年の売上見通しが従来の予想よりも低くなる可能性があります。これにより、短期的には株価が圧力を受ける展開となることが予想されます。

長期的な成長の可能性は依然として強い

短期的には不透明感があるものの、アクソンは業界のリーダーとしての強固な地位を築いています。警察や法執行機関向けのテクノロジー分野は今後も成長が期待される領域であり、同社の基盤は引き続き堅調です。

また、今回の株価下落によりバリュエーションが下がることで、長期投資家にとっては魅力的な買い場となる可能性もあります。競争環境の変化に対応しながら、アクソンがどのように成長戦略を描くのかが注目されます。

*過去記事はこちら アクソン AXON

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