解約を防ぐにはスポーツが最強?ネットフリックスとアマゾンが進める新戦略とは

ストリーミング配信サービスの競争が激化する中、解約を防ぐための戦略が重要になっています。その中でも、ライブイベントやスポーツの放送が有効な手段として注目されています。

ネットフリックス(NFLX)アマゾン(AMZN)は、ディズニー(DIS)やコムキャスト(CMCSA)といった従来のテレビ事業者としのぎを削っています。ストリーミングサービスは、ケーブルテレビと比べて解約が簡単であるため、視聴者をつなぎとめるための工夫が求められています。

Horizon Sports and Experiencesの共同CEOであるデビッド・レヴィ氏は、Yahoo Financeのポッドキャスト「Opening Bid」の中で、「ストリーミングの解約はボタン一つでできる」と指摘しています。そして、解約を防ぐためには、ユーザーを引き留めるための魅力的なコンテンツが必要になると語りました。

スポーツ配信が解約防止の決め手に

アマゾンのストリーミングサービスは、木曜日のナイト・フットボールを放送しており、これは18週間にわたるスケジュールで提供されています。レヴィ氏は、「木曜日のナイト・フットボールを視聴するために、ユーザーは契約を解約しない」と述べています。

ネットフリックスも、昨年11月に行われたマイク・タイソン対ジェイク・ポールの試合が6,400万人の視聴者を集めるなど、スポーツコンテンツへの投資を強化しています。また、同社はF1やUFCの放映権獲得を目指していると報じられており、今後の展開が注目されています。

さらに、NFLの放映権契約が2028年にディズニー以外との契約を終了する可能性があり、ストリーミングサービス各社が巨額の資金を投入することが予想されます。

スポーツビジネスへの参入が鍵を握る

レヴィ氏は、「スポンサーを増やし続けるためには、スポーツビジネスに参入する必要がある」と指摘しています。ストリーミング各社が新規加入者を増やそうとしているのは、ウォール街の投資家が継続的な成長を求めているからです。

スポーツコンテンツには、台本や脚本のある番組にはない強みがあります。台本のある番組は成功するかどうかわかりませんが、スポーツは確実に視聴者を集めることができるのです。

PwCの調査によると、2025年には9,000万人以上のアメリカ人が、少なくとも月に1回はスポーツイベントをストリーミング視聴すると予測されています。

ネットフリックスがストリーミング競争をリード

ピボタル・リサーチのアナリストであるジェフ・ウロダーザック氏は、最近のレポートで「2024年の実績や2025年の売上見通しを引き上げたことからもわかるように、ネットフリックスは世界的なストリーミング競争で勝利したと考えている」と述べています。

ネットフリックスは映画やドラマだけでなく、スポーツを含めた多様なコンテンツを提供することで、競争力を高めています。

大型スクリーンの視聴体験も依然として重要

スマートフォンやタブレットでの視聴が増えている一方で、大型テレビの需要は引き続き高いと考えられます。レヴィ氏は、「私を含め、多くの人が大画面のテレビで視聴するのを好んでいる」と述べています。

一方、大手ネットワークもストリーミング市場に参入しており、NBCのストリーミングサービス「Peacock」などが注目を集めています。レヴィ氏は「テレビ事業にとっても、サイマル放送ビジネスにはチャンスがある」と指摘し、メディア企業がクロスプラットフォームの機会を求めてストリーミングサービスを活用すると予想しています。

まとめ

ストリーミング配信の解約を防ぐには、スポーツコンテンツの充実が鍵となります。アマゾンやネットフリックスは、スポーツ放映権の獲得に向けた動きを強めており、競争が激化しています。

スポーツは視聴者を引きつける力が強く、ストリーミングサービスの成長に貢献する重要な要素となっています。今後も、各社のスポーツコンテンツ戦略に注目が集まりそうです。

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