インテル株が急騰!AI政策とTSMC提携の噂がもたらす未来とは?

  • 2025年2月14日
  • 2025年2月14日
  • BS余話

半導体メーカーであるインテル(INTC)の株価が急上昇しています。2月13日の米国市場では午後2過ぎの段階で、株価が10%上昇し、24.75ドルを記録しました。これにより、インテルの株価は4日連続の上昇となり、過去4日間で30%近い上昇を見せています。この急騰は、1987年以来の最高水準となっており、市場の注目を集めています。

インテルの株価上昇を後押しした要因

インテルの株価が急上昇した背景には、政治的な要素が影響しています。米国のJDバンス副大統領がパリで開催された「AIアクション・サミット」において、トランプ政権が「最も強力なAIシステムが、米国内で設計・製造された半導体で構築されるようにする」と発言したことが大きな要因となりました。この発言は、米国政府がAI分野での主導権を握るために、国内の半導体産業を強化する方針を示唆するものです。

さらに、副大統領は、AIに対する過度な規制が企業の成長を阻害する可能性があると指摘し、AI技術を「ここ数世代で最も有望な技術の一つ」と評価しました。この発言を受け、半導体業界では米国政府による支援への期待が高まり、インテルの株価が急上昇しました。

インテルとTSMCの関係性

バロンズ紙によると、現在、世界の最先端半導体の約90%は台湾のTSMC(TSM)が生産しています。TSMCは米国内に工場を建設しているものの、米国内で製造される半導体は同社の全体生産量のごく一部に過ぎません。

一方で、インテルは自社の製造能力を他社にも提供する方針を示しており、米国内に複数の製造拠点を構えています。この状況から、アナリストの間では、トランプ政権がTSMCに対してインテルとの協力を促す可能性があるという憶測が浮上しています。

TSMCとインテルの提携の可能性

投資銀行ベアードのアナリストであるトリスタン・ゲラ氏とタイラー・ボンバ氏によると、TSMCがインテルの半導体工場にエンジニアを派遣し、両社が共同で新しい事業体を立ち上げる可能性があると指摘しています。この事業体は、TSMCが運営を担当する形で設立される可能性があるとのことです。

この動きについて、アナリストは「確証はないものの、プロジェクトの完了には時間がかかる可能性がある。ただし、インテルの前CEOが製造業に注力する姿勢を強化していたことを考えると、この動きは理にかなっている」との見解を示しています。

今後の展望

インテルの株価上昇は、米国政府による半導体産業支援の可能性や、TSMCとの協力の憶測を背景に起こっています。しかし、実際にTSMCとインテルが提携する場合でも、その実現には時間がかかると予想されます。

また、米国は半導体の国産化を推進しており、政府の支援策次第では、インテルの製造事業がさらに強化される可能性もあります。AI技術の発展とともに、半導体市場の競争がますます激化していく中で、インテルがどのような戦略を打ち出すのか注目が集まっています。

*過去記事「インテルの株価急騰!米国の半導体製造政策が追い風に

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