ショッピファイの第4四半期決算は好調も、株価は乱高下

ショッピファイ(SHOP)は、2024年第4四半期の決算でウォール街の予想を上回る売上と利益を記録しました。しかし、決算発表後の株価は大きく揺れ動いており、投資家の間で評価が分かれています。

決算発表後の株価の動き

ショッピファイの株価は、決算発表後のプレマーケットで9%下落しました。しかし、2月11日の取引開始直後には1.3%上昇。その後、午前9時45分には118.42ドルまで下がり、1.2%の下落となりましたが、午後には上昇に転じ、最終的には3%高の123.56ドルを記録するなど、値動きが激しい展開となっています。

この乱高下の背景には、投資家の高い期待があったことが影響しています。今年に入ってから株価はすでに13%上昇しており、第3四半期決算発表以来、30%以上の上昇を記録していました。同期間のS&P500指数は2%の上昇にとどまっており、ショッピファイの株価が市場全体を大きく上回るパフォーマンスを示していました。また、同社の企業価値と今後12カ月の売上高との比率は、過去2年間で最高水準に達していました。

第4四半期の業績

ショッピファイの第4四半期の業績は非常に好調でした。Eコマース・プラットフォームとしての売上は28.1億ドルで、ウォール街の予想である27.3億ドルを上回りました。

  • サブスクリプション・ソリューションの売上は前年同期比で27%増加
  • マーチャント・ソリューションの売上は33%増加
  • 総売上高(GMV)は944億6000万ドルで、予想の927億9000万ドルを超過

また、調整後の1株当たり利益は44セントとなり、市場予想の43セントを上回りました。前年同期の1株当たり利益は36セントだったため、順調な成長が確認されました。

第1四半期のガイダンスはまちまち

ショッピファイの第1四半期の売上成長率は前年同期比で20%台半ばを見込んでいますが、アナリストの予想は約25%となっています。このため、一部の投資家はガイダンスが期待に届いていないと受け止めた可能性があります。

営業費用の対売上高比率は41%から42%を予想しており、第4四半期のフリー・キャッシュ・フロー・マージン22%に対し、第1四半期は10%台半ばを見込んでいます。

ショッピファイは声明の中で、「第4四半期からの好調な加盟店の勢いは第1四半期にも引き継がれると見込んでいる。ただし、第1四半期は季節的にGMVが最も低い四半期であることを認識している」と述べています。

アナリストの評価

シティのアナリスト、タイラー・ラドケ氏は、ショッピファイの「買い」の格付けを継続し、目標株価を175ドルに設定しました。同氏は、「ガイダンスから判断すると、ショッピファイは引き続き成長を重視し、マーケティングや販売戦略に注力していると考えられる」と指摘しています。

JPモルガンのアナリスト、レジナルド・スミス氏も「オーバーウェイト」の格付けを維持しています。同氏は「投資家は、より大きな費用を正当化するために、フリーキャッシュフローマージンの大幅な成長や、より強力な売上総利益の成長を期待していたかもしれない」とコメントしました。

一方で、同氏は「ガイダンスは来四半期の安定を示唆しており、ショッピファイはプレミアム成長と堅実な収益性を提供している。これを考慮すると、投資家にとってポジティブな要素が多い」と分析しています。

ショッピファイの今後の見通し

ショッピファイの第4四半期の決算は、売上・利益ともに市場予想を上回る好調な内容でした。しかし、第1四半期のガイダンスが市場の期待をやや下回ったことで、投資家の間で評価が分かれています。

株価の乱高下は、成長への高い期待が背景にあると考えられます。ショッピファイは引き続きマーケティングや販売戦略に力を入れ、成長を加速させる方針を示しています。今後の業績が市場の期待を上回るかどうかが、注目されます。

*過去記事はこちら ショッピファイ SHOP

最新情報をチェックしよう!
>

幸せな生活作りのための米国株投資。
老後資産形成のための試行錯誤の日々を報告していきます。
皆様の参考になれば幸いです。

CTR IMG