オンラインゲーム会社ロブロックス(RBLX)の株価が2月6日の米国市場で急落しました。同社の第4四半期決算が市場予想を下回ったことを受け、株価は昼過ぎの段階で前日比14%安となりました。
第4四半期の売上は予想未達、前年比成長率も鈍化
ロブロックスの第4四半期の売上は13億6,000万ドルとなりました。前年同期比では21%増加しましたが、アナリストの予想である13億7,000万ドルには届きませんでした。また、2023年第4四半期の売上成長率が25%だったのに対し、今回はそれを下回る結果となりました。
同社のブッキング(純収入の合計とオンライン対応ゲームの繰延純収入の増減を含む指標)は、トップラインの成長を示す重要な指標とされています。しかし、成長率の鈍化が投資家の懸念材料となった可能性があります。
デイリーアクティブユーザー数も市場予想に届かず
ロブロックスのデイリーアクティブユーザー数(DAU)は8,350万人となり、前年比で19%増加しました。しかし、市場予想の8,839万人には届きませんでした。依然として成長を示していますが、投資家の期待を下回ったことで株価下落の要因となりました。
キャッシュフローは堅調に成長
一方で、営業キャッシュフローは1億8,450万ドル(前年比29%増)、フリーキャッシュフローは1億2,060万ドル(前年比54%増)と、財務の健全性を示す指標は堅調に推移しました。この点は市場にとってポジティブな要素ですが、売上成長の鈍化やユーザー数の予想未達による懸念のほうが大きかったと考えられます。
CEOが語る今後の戦略
ロブロックスのデイビッド・バスズッキCEOは、2025年において以下の領域への投資を継続すると発表しました。
- 仮想経済のさらなる発展
- アプリのパフォーマンス向上
- AIを活用した発見と安全対策の強化
これらの取り組みにより、ユーザー体験の向上を図り、長期的な成長を目指す方針です。
2025年通期の売上予想は市場予想を下回る
ロブロックスは2025年通期の売上予想を52億ドル〜53億ドルと発表しました。しかし、中間値で市場予想(53億ドル)には若干届かない水準となっています。この発表も投資家の失望を招いた可能性があります。
また、同社は2025年上半期の成長が下半期の成長を上回る見込みであることを明らかにしました。そのため、2025年下半期には売上成長を加速させるための取り組みを強化していくとしています。
まとめ
ロブロックスの第4四半期決算は、売上・デイリーアクティブユーザー数が市場予想を下回り、株価の急落を招きました。一方で、キャッシュフローは堅調であり、長期的な成長戦略として仮想経済やAI技術の活用を進めています。
2025年通期の売上予想は市場予想をやや下回るものの、同社は下半期の成長加速に注力する方針です。今後の施策の成果次第では、株価の回復も期待できそうです。