ラルフ・ローレン、第3四半期決算が市場予想を大幅に上回り株価急騰

米国の高級アパレルメーカーであるラルフ・ローレン(RL)の株価が2月6日の米国市場で急騰しました。2025年3月期の第3四半期決算が市場予想を大きく上回り、通期の売上見通しを上方修正したことが要因です。

第3四半期の調整後の1株当たり利益は4.82ドルとなり、アナリストのコンセンサス予想(4.53ドル)を大幅に上回りました。売上は前年同期比11%増の21億ドルとなり、市場予想の20億ドルを上回る結果となりました。

株価は12%上昇し、新記録を更新か

ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、ラルフ・ローレンの株価は6日の取引で一時12%上昇し、279.75ドルに到達しました。この上昇は新記録を樹立する勢いです。同日のS&P 500指数は0.2%の上昇にとどまり、ラルフ・ローレンの好調さが際立つ形となりました。

北米の卸売売上が6四半期ぶりに増加

ラルフ・ローレンは、6四半期連続で減少していた北米の卸売売上を6%増加させました。北米の総売上も7%増加しており、経営陣はこれを大きなマイルストーンと位置づけています。

同社の最高財務責任者(CFO)であるジャスティン・ピクチッチ氏は、「北米の卸売チャネルは依然として厳しい状況にあるが、ビジネスを安定させることができたのは重要な成果だ」と語っています。

高級志向の強化が奏功

卸売市場はここ数年、プレッシャーにさらされていました。その背景には以下の要因があります。

  • 消費者の購買行動の変化:百貨店での買い物を控える傾向が強まり、従来の卸売ビジネスに影響が出ていた。
  • ブランド価値の向上戦略:低価格帯の店舗への供給を減らし、高級小売店での展開を強化。

この戦略の結果、サックス・フィフス・アベニュー、バーグドルフ・グッドマン、ノードストローム、ニーマン・マーカスといった高級百貨店での売上が好調となりました。

通期の売上見通しを大幅に上方修正

北米の卸売業の改善に加え、ヨーロッパ市場での業績が予想以上に好調だったことを受け、ラルフ・ローレンは2025年3月期の売上見通しを上方修正しました。

  • 売上成長率:当初の3~4%増から6~7%増へ引き上げ
  • 営業利益率の予想:従来の1.1~1.3%ポイント上昇から1.2~1.6%ポイント上昇へ改善

アナリストは売上が3.6%増となると予想していましたが、今回の上方修正により、より高い成長が期待されることになりました。

高所得者層のフルプライス購入が利益率を押し上げる

ラルフ・ローレンは、前四半期において値引きを大幅に削減しました。これは、高所得者層がフルプライスでの購入を継続しているためです。ピクチッチ氏は、「当社の中心的な消費者は価格に敏感ではなく、フルプライスでの購入を好む傾向がある」と述べています。

その結果、第3四半期の営業利益率は18.7%となり、前年同期を2.3ポイント上回る結果となりました。

まとめ

ラルフ・ローレンの2025年3月期第3四半期決算は、売上と利益の両面で市場予想を上回りました。特に、北米卸売市場の回復とヨーロッパ市場の好調が業績の押し上げ要因となりました。

株価は12%急騰し、新記録を更新する勢いです。通期の売上見通しも大幅に上方修正され、今後の成長が期待される展開となっています。

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